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【東日本大震災】3.11で東京から逃げた話

      2024/01/02

2011年3月11日。東日本大震災が起きた時、おっさんは都内にひとりで住んでいました。

ちょうど仕事でぶっ倒れていて、会社から休暇をもらっている最中でした。今まで体験したこともない、おかしな揺れを覚えています。鉄筋コンクリートの建物の1階という、どうしたら揺れるんだという建物が横にグワングワン揺れる。これは尋常じゃないと思いました。築40年の実家に住む家族は幸い全員無事でした。

余震が1週間以上も続く中、精神的に参ってきました。テレビのニュースはずっと震災の情報ばかりです。仕事で不眠になってしまったところを追い打ちかけられた感じでした。実家で生活している妹のことも心配でした。

 

まったく付き合いのないご近所

震源から遠く離れた東京でさえ大きな揺れが発生し、皆が混乱していました。皆さんも今後どうなるのかという不安を抱えて過ごしていたと思います。食品、生活用品などの流通が普段よりも少なくなったりしていました。買い占めなどが起きてもおかしくないような気すらしていました。

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おっさんも一人暮らしで近所に知り合いの一人もいませんでしたから、まずは近所の人に声掛けをしてみようと思いました。「○号室のおっさんです。何かあったら助けあいましょう!連絡先はこちらです」といった感じのビラを作って、同じマンション一軒一軒に投函しました。しかしながら連絡はゼロ。うーん、状況も状況だから、警戒する人がいてもおかしくありません。いずれにせよ都内では何かパニックが起きても仕方がないと感じました。そこでおっさんは意を決して「関東脱出」を目論んだのです。

どこに逃げる?

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とは言え、どこか遠方に親戚や友人がいるわけでもなく、何のツテもありませんでした。こういう時にわかったことは「人間は少しでも親縁のある地を選ぶ」ということです。一度行ったことがあるとかね。この時おっさんはちょっと前にやっていたネトゲの知り合いが「福岡に住んでいる」というのを思い出し、福岡から当たりました。別にその人に何かしてもらおうというわけではないのですが、そこから当たりました。

福岡に裸一つで行くわけに行かないので、まずはどのように滞在するかを考えました。おっさんはその頃お金がなかったので、「なるべく安く上げる」という事を考えてウィークリーマンションを検討しました。4000円/日くらいでしたかね。それでも結構な出費を覚悟して行きました。

覚悟を決めている人々

クリップボードにメモを取るミディアムショットの女性セラピスト

著作者:Freepik

おっさんはその頃仕事でメンタルが参っていてカウンセリングを受けていたので、出発を前にカウンセラーと話し合うことにしました。

カウンセラーの方は「私は何があっても残らなければならない。家は木造で崩れるかもしれないけど、それも本望だ」と言っていました。おっさんが福岡に一旦避難することを説明すると「よく決断しましたね、命を大事にしてくださいね。気をつけて行ってらっしゃい」と温かく送り出してくれました。おっさんはもしかしたらもうこのカウンセラーさんと会えないかもしれないと思ってボロボロ泣きました。

医療関係者はこういった災害時に自分を律することが出来なければ勤まらない仕事なのだと教えていただきました。

着るものとお金、携帯を持って・・・福岡へ

Pasted-3おっさんは羽田空港近郊に住んでいたので、妹を呼び寄せて一緒に福岡へ旅立ちました。飛行機に搭乗して空へ飛び立つと、正直な気持ち安心しました。そして多くの人が不安を抱えながらも東京に残っていることを複雑な気持ちで考えながら福岡に降り立ちました。

福岡は、もちろん何も起きていませんでした。

平穏で、ごく普通の時間が流れていました。街灯のテレビでは被災地などの状況が報道されていましたが、街ゆく人がまるで遠方で起きていることのように見ているのを見て、改めて遠くまで来たことを感じます。

不動産屋に行くと、ちょっと事情が違いました。電話がひっきりなしに鳴っています。そう、おっさんたちと同じように関東の方から部屋を求めてくる人たちが跡を絶たなかったのです。

どこの部屋も満室でした。お店の方も「こんなことは今まで体験したことがありません」と言っていました。こういう時の決断は本当に一刻一秒でも早いほうが良いんだ、ということを学びました。

おっさんも、そのウィークリーを借りるのに20軒くらいの不動産屋に連絡してようやく1つ空きがあったという感じでした。数件で諦めないことも大切ですよね。

 

避難して学んだこと

豚骨と香水の香りがする街、天神で一週間生活をしました。全く揺れないマンションは幸せそのものでした。気持ちが弱っている時期でしたが、人間は自分の身の安全のために驚くほどの決断力と行動力を発揮できることを感じることが出来ました。

お店やタクシーなど、話す機会があれば「東京から来た」と言って反応を見てみました。タクシーの運ちゃんは「あー東京の方は大変らしいねえー。せっかくきたんだからモツ鍋食べていきな」というような調子です。やはり、実際に体験した人以外には、報道レベルの情報量しか伝わらないのです。

東京でもこれほど怖い思いをして逃げたわけですから、福島を中心とした被災地域ではもっととんでもない状況だったということは嫌でもわかります。でも、私たちはその被災者の気持ちそのものになることは出来ませんし、ならなくても良い。同じ気持ちになって不安になったり絶望してしまったら、国力、復興力が落ちてしまいます。

一旦不安から距離を置くことで冷静に考えられるということも実感できました。脅威の渦中にいると、人は冷静に物事を考えられなくなります。災害ほどではない、日常的なストレスでも「逃げたい」と感じたら、ほんの少しの間でもその場から避難することが大切だと思います。

そして、今回のように無事な地域にはいつもどおりの日常生活を送ってもらうことが、被災した人にとっては救いになると思います。

 


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