Steam版「デス・ストランディング」に求められるPCスペックは?
小島秀夫監督作品の「デス・ストランディング」、PC版が発売されたので少しずつプレイしています。
最近のAAA級タイトルにはめずらしく、PCの必要スペックが低めに表記されていますが、実際どの程度の重さなのかを紹介したいと思います。
Contents
デス・ストランディングPC版の特徴
デス・ストランディングPC版の特徴として「ハイフレームレート対応」「ウルトラワイドモニター対応」が挙げられます。
ハイフレームレート
PS4では実現できない高いフレームレート(fps)でゲームをプレイできます。フレームレートが高いと滑らかに感じられ、ゲームへの没入感が上がります。敵に素早く反応したい場合などには重要な意味合いを持ちます。
ウルトラワイドモニター対応
21:9などにウルトラワイドモニターに対応し、より広い範囲を一度に見られるようになりました。眼前にゲーム世界が広がる他、敵との遭遇時などは左右の確認の点で有利になります。
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公式の推奨PCスペック
動作環境 | 推奨システム要件 | 推奨システム要件 |
OS | Intel Core i5-4460/AMD Ryzen 5 1400 | Intel Core i7-3770/AMD Ryzen 5 1600 |
メモリー | 8GB | 8GB |
グラフィック | GeForce GTX 1050 Ti 4GB/AMD Radeon RX 570 4GB | GeForce GTX 1060 6GB/AMD Radeon RX 590 |
Direct X | Version 12 | Version 12 |
ストレージ | 80GB | 80GB |
サウンドカード | DirectX compatible | DirectX compatible |
ウルトラワイドはFHDベースでも2560x1080の解像度がありますので、推奨スペックよりもう少し上げたいところです。
DX12で動作し、CPUは高レベルでバランスよくフル活用されます。高いフレームレートを出したい場合、CPUの能力は特に重要になってきます。
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グラフィック設定について
21:9解像度設定時の注意点
グラフィック設定では21:9が選べますが、何故か若干左右に若干の黒帯が発生する設定になっています。
例えば2560x1080のウルトラワイドモニタを利用する場合、2520x1080となります。
画質設定
モデルとテクスチャーの設定は比較的シンプルです。グラフィック品質設定を最高にすれば、他もすべて最高になります。
2560x1080解像度で、利用するVRAMの目安は4.1GBと表示されています。
影と照明
アンビエントオクルージョン(SSAO)とスクリーンスペースリフレクション(SSR)はゲーム内のオブジェクトに影をつけるための手法で、演算が多いために処理が重くなります。
ポストプロセス
ポストプロセスはDLSSとFidelity: CASの2つのアップスケーリングと、アンチエイリアス方式、被写界深度やモーションブラーなどのイマージョン効果のオンオフを選べます。
DLSSとFidelity: CASについては後述します。
i9-9900K & RTX 2080 Tiでの動作
CPU使用率
16スレッド全コアがバランスよく動作する、優れたCPU最適化が行われています。
16スレッド全コアのロードが100%近くなることもありました。DX12時代を感じますね。
CPU使用率(全スレッド)
各スレッド使用率
2560x1080でのGPU使用率
最高設定(ウルトラ&DLSSオフ)の場合です。
i9-9900K & RTX 2080 Tiでチェックしたところ、2560x1080解像度を60fpsでプレイする場合、GPU使用率は50%弱程度になります。RTX 2080 Tiを使っていて60fpsで50%はなかなかです。
ゲームシーンでは110fps~140fpsくらいでした。RTX 2080 Tiを使い切るシーンもありますが、それよりはCPUの9900Kがボトルネックです。
ウルトラワイドの2560x1080やWQHD(2560x1440)の144Hzゲーミングモニタを利用する場合、9900K & RTX 2080 TiはGPUが90~95%程度の使用率となり、バランスがちょうどいい感じの負荷であると思いました。
DLSS OFF / DLSS ON / Fidelity: CASの動作の比較
高い解像度を利用する場合に、低解像度でデータを書き出し、それをアップスケーリングで表示する機能を2種類から利用できます。
1つめはAIによる解像度アップ技術であるNVIDIA DLSSです。RTXグラフィックボードのみ対応しています。
2つめはFidelityFX: CASです。細部を鮮鋭化させる処理とアップスケーリングの両方の機能を持っています。
DLSSとFidelityFX: CASは併用できません。
DLSSとFidelityFX: CASはどちらも画質をなるべく落とさずにパフォーマンスを上げるための設定であり、究極の画質を取りたい場合はどちらもオフにします。
ウルトラ&DLSS OFF
ウルトラ&DLSS ON Quality
ウルトラ&Fidelity: CAS Sharpen 50% TAA
画質の比較
DLSSやFidelity: CASでは、霧がかかった遠景描写の正確性レベルが落ちます。ただ、プレイ中だと違いはあまり感じられないレベルです。
DLSSとFidelity:CASでも色味や遠景のディテールが異なります。DLSSよりはFidelity: CASの方が再現性に優れているように感じました。
スクリーンショットなどを撮影する場合はDLSSもFidelity: CASもオフにした方が美しい絵が撮れます。
同シチュエーションでのフレームレートとGPU使用率の一例
K2西配送センター付近でのサンプルです。
GPU使用率
Native |
|
---|---|
DLSS |
|
Fidelity:CAS |
|
DLSSやFidelity: CASで画質をトレードオフにする価値はあります。GPU負荷の低減です。
DLSSやFidelity: CASは低解像度書き出しであるため、GPU負荷は下がります。このため、CPUに余裕があるシチュエーションではフレームレートが上がります。
フレームレート
Native |
|
---|---|
DLSS |
|
Fedility:CAS |
|
高fpsゲームプレイを目指す時はDLSSやFidelity: CASなどを利用することで、高いフレームレートをキープすることが出来るでしょう。
デスストをウルトラワイド(2560x1080)の最高画質で遊べるおすすめPC
今回の結果として重視したいのはGPUはもちろんCPUの性能です。DX11時代は8スレッドあれば十分でしたが、デス・ストランディングでは16スレッドをフルに使いきったシーンもありました。
そのため、10コア20スレッドを誇りつつシングルスレッド性能も非常に高いi9-10900K搭載マシンは理想的と言えるでしょう。
その上で、どのレベルのフレームレートで楽しみたいか、DLSSやFidelity: CASを利用しても良いか?などで検討します。
とにかくフレームレートを出すならRTX 2080 Ti搭載マシン
DLSSやFidelity:CASを使わずに最高画質を全開で楽しむならRTX 2080 Tiは理想的です。また、CPU性能が高いほどフレームレートが出ることから10コア20スレッドのi9-10900Kもいかんなく力を発揮するでしょう。
エントリープラスαのRTX 2070 SUPER搭載マシン
DLSSやFidelity:CASを使えば、RTX 2070 SUPERも十分パフォーマンスを発揮します。2020年のゲーミングPCとして、144Hzのゲーミングモニタを使うならこのレベルは欲しい所。
高いバランスを誇るRTX 2080 SUPER搭載マシン
RTX 2080 SUPERはRTX 2080 TiとRTX 2070 SUPERの間に位置する性能です。「普通よりちょっと良いものが良い」という選び方をする人に向いています。
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