Meta Quest 3でやってはいけないことがある
はじめてVR/MRデバイスとしてMeta Quest 3を買った人もいると思う。
使用の上で「やりがちだけどやっちゃだめ!」ということがいくつかあるので「安全および保証ガイド」や公式サイト、実体験などを元に注意点を書いておきたい。
Contents
子供が使う場合は注意
Meta Quest 2およびMeta Quest 3で使用するMetaアカウントは10歳からご利用いただけますが(国によって異なる場合があります)、その他すべてのMeta Questヘッドセットの対象年齢は13歳以上となります。
Meta Questを利用するにはMetaアカウントが必要で、10歳以上からとなっている。しかし、元々は13歳以上であったことにも考慮が必要だ。
Metaは「お子様の使用は、眼精疲労や筋肉疲労を含む、けがや悪影響が発生する可能性がある」としている。
Meta Quest 3は500g以上あるヘッドセットということもあり、やはり長時間着用すると大人でも疲れる。その疲れ具合が子供のうちは判断が難しいこともあるだろう。
また、VR空間で激しく動くと、大人でも酔いやすい。子供の場合は更に酔いやすかったり、またその症状を適切に大人に伝えられない可能性もある。
屋外で使うのは「推奨しない」
屋外での使用について、Meta Quest 2では完全に「できません」だったが、Quest 3では「推奨しない」のレベルに緩和されている。
屋外使用を推奨されない理由は主に以下の点だ。
- 地面が滑りやすく点灯する可能性
- 道路などに飛び出し事故につながる可能性
- 突然の降雨など天気が変わり、本体が故障する可能性
- 周囲がよく見えず他の人と接触する事故になる可能性
- 明るすぎたり暗すぎることでセンサーが誤動作する可能性
- レンズに直射日光が当たり、劣化・故障する可能性
屋外の広い空間では、屋内のように壁があるわけではない。周囲に監視する人がいるイベントのような形ならまだ安全性は保てるかもしれない。
レンズに直射日光を当てるのはNG
屋外利用と近いが、直射日光がレンズに当たると良くない。光学系やディスプレイを含むMeta Questが損傷したり、劣化したりすることがあるという。
このため、保管する場合は陽が当たらないところにするか、ケースにしまうなどの対応が必要だ。
Quest 2にくらべて、販売時の梱包もかなりコンパクトになった。保管用に使うのもよいだろう。
濡らすような状態での使用もNG
水で濡らすのはNGだ。感電や本体の劣化などのおそれがある。
まず、肌と接触する部分は柔らかい布素材でできており、取り外して洗うことができない。
動いていて汗をかいたらこまめに拭き取る必要がある。
本体は電子機器であるため、内部に水分が入ったりすればショートし、感電するおそれも考えられる。
やりがちだけど危険なシチュエーションは?
Meta Quest 3はヘッドセット前の風景も見える「パススルー」が進化したので、そのまま色々できるのでは?と思う人もいるかも知れない。
確かに、周囲が見えることを利用したMR(複合現実)コンテンツもあるのは確かだ。
とはいえ、解像度がそこまで高くないことや、何よりも装着したヘッドセットが落下したりする可能性を考えると、とっさに外したりできないようなシチュエーションでの利用は避けたい。
- 火気のそば (バッテリーが高温となり爆発するおそれ)
- 両手が塞がった状態での作業時 (怪我のおそれ)
- ちいさな子供やペットがいるそばでの利用 (怪我のおそれ)
たとえば、SNSでは「料理や洗い物をする際にレシピが見える」という話が話題になっていたが、これは本当に真似しない方がいい。
- シンクにヘッドセットが落ちて故障、怪我
- 包丁使用時に細かい点が見えずに指を切る
- コンロの熱でバッテリーにダメージ、故障
- 突然電源が切れて視界が途切れる
とにかく、MRの場合は視界をカメラで得ているという意識でいないと、思わぬ事故に繋がりかねない。
安全で快適な使い方のコツ
ゲームに見合った広さの場所での利用
VRゲームも着座状態で遊べるものから、体を動かして遊ぶものまでさまざま。
頭だけ動かせば遊べるようなPCVR系ゲームの場合は空間の心配は不要だが、VRコントローラを使って全身で遊ぶようなゲームでは、最低でも両手を広げて回転できる程度のスペースが欲しい。
一応狭いスペースでもゲーム内カメラを調整しながら遊ぶことはできるが、やはり「前後の没入感」のようなものが削がれてしまう。
VRで遊べるように部屋を改装したとか断舎離したなんていう話は結構よく聞く話である。
境界線を正しく指定する
VRゲーム内では「現実でどの方向に移動したか」を把握することが難しい。
ローディングがあったりカメラ方向を移動できたりするため、完全に体の向きとゲームが同期し続けるわけではないためだ。
このため、物を取ろうと手を伸ばしてモニタをパンチしたり、棚に手を打ち付けたりということはよくある。
そういったことを防ぐため、Quest 3の「境界線」機能で正しく指定することが重要。
「そっちに行ってはいけないよ」ということをゲーム内でも教えてくれる。
瞳孔間距離(IPD)の調整
左右の目の瞳孔間距離(IPD)にぴったり合うように、ダイヤルを回してレンズの左右距離を調整できる。適切な位置なら正しく立体感が得られ、目も疲れにくくなる。
このダイヤル、結構力を入れて回さないと一定以上外側に行きづらかったりした。なんだか狭いなと感じた人は爪でひっかくようにしてしっかり回し、「MAX」の表示がレンズ内に出るまで動くのを確認してほしい。レンズ自体を少し押してやるとさらに回りやすくなる。
また、フィーリングで適切なIPDに合わせるのは意外と難しい。というのも、寄り目などにすれば狭い距離でも人間側で調整して見えてしまうからだ。
瞳孔間距離をざっくり測定する方法として、鏡と定規を使う方法がある。
- 10cm以上の定規を用意する
- 鏡に正対する(距離20cmくらい)
- 右目を閉じて左目で見る
- 目の下に横長の向きで当てる
- 定規のゼロのめもりを左目の瞳孔の中心に合わせる
- そのまま、左目を閉じて右目で見る
- 右目の瞳孔の位置にあるめもり(mm)がIPDの値
測定結果が61mmなら、ダイヤルを61mmに回してやればOKだ。なお、筆者は顔デカ男なのでMAXでギリギリであった。
また、レンズ横にあるボタンを押すと、ガワが前後するようになる。これによってメガネを掛けている時などでも、レンズまでの適切な距離を調整できる。
こまめに休む
Metaは、初めてMeta Questを使う場合には最大で30分の利用し、15分休憩することを呼びかけている。
Quest 3はレンズの焦点が合いやすいので意外と疲れにくいと思うが、現実と目の使い方がちょっと違う感じはする。
頭のトラッキング精度が高いのでそこで酔うことは少ないが、自分の位置を移動するコンテンツ(VRChatなど)は慣れるまで酔いやすい場合がある。
動きの速度などに慣れることで緩和していくので、少しずつ使っていくのが良いと思う。
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