コラム:黒い砂漠は何故突然「確率開示」を始めたのか?
黒い砂漠がテストサーバーにて強化確率の開始を突如表明したので、先日うちでもちょっとしたデータをサンプリングして公開しました。
しかし、皆さん疑問に思いませんか?
今まで頑なに様々な情報を隠してきた「黒い砂漠」が、何故、ゲームの肝とも言える「強化確率」を今、開示しようとしたのか?
そこには、Pearl Abyssのある思惑が隠されているのです…
海外進出の最後の壁
日本、北米、ヨーロッパ、ロシア、東南アジアなどなど、黒い砂漠は世界各国でサービスの展開を行ってきました。
しかしこの中に含まれていない「金脈」が残っています。
当たれば莫大な売上を狙えるマーケットとなる「中国」です。
中国で最も期待されるオンラインゲーム
2017年に中国で行われた「2017 Top 10 Game Awards」。
ここで黒い砂漠が「2018年の中国で最も待ち望まれるオンラインゲーム」に選ばれました。
中国でリリースされれば莫大なプレイヤーを獲得することが出来、売上も上がることでしょう。
Pearl Abyssが狙っていかないはずがありません。
実はもう、中国Snail Gamesと提携しており中国版の公式サイトがあります。
しかし、そこのニュースは2017年で止まっています。
韓国などと同様に公式のWikiまで用意するなどの準備をしてきたのに、公式にサービスを開始できていないのは何故でしょうか。
「国家新聞出版広電総局」の認可が必要
そう、中国進出は甘いものではありません。
黒い砂漠が中国でのリリースを行うためには、中国の「国家新聞出版広電総局」から認可をもらわなければなりません。
要は中国の検閲機関です。ゲームの内容が「中国」にとって適切であるか、チェックが入るわけですね。
そして、以前「アズールレーンのガチャが何故緩いか」の件でもお話したんですけど、今、中国のオンラインゲームの規制って相当厳しいんです。
中国の課金関連の要件
- 公式ウェブサイトにすべての仮想アイテムや付加価値サービスの名前、性能、内容、数量、取得確率を表示すること
- ランダムに選択されたユーザーのガチャ結果を90日以上記録し、公表すること(プライバシー情報は隠す) ランダム選択された公開情報は真実で効果的でなければならない
- 運営者はユーザーがゲームに課金した額、取得した仮装アイテム、サービス、そのたのコンテンツの名前などを180日以上保存すること
- 一時的なイベントで仮想アイテムを増やし、バージョンを変更する場合は、名前、機能、価格設定、換算率、有効期間、ギフト、振替、取引情報などをゲームの公式サイトおよび、ゲームに表示すること
- 2017年5月1日より施行
なんで中国がここまでやってるか?が気になる人は「アズールレーンのガチャが何故緩いか」を読んでもらうとして、とりあえずこういうことで相当認可が厳しいのは事実です。
中国に通すために開示する決断をしたのではないか
というわけで、データを開示していく方針の理由は、「中国進出のためだろう」ということです。
中国でゲームサービスを展開する上で「アイテムの取得確率を表示すること」という要件があり、これに強化周りが引っかかって通らなかった可能性があります。
そこで渋々、表示することにしたんじゃないかなというのがおっさんの見立てです。
そのため、場合によっては中国版やそれらの要件がひっかかりそうなリージョンだけで表示される可能性もゼロではないのですが、グローバルサーバーであそこまで大々的に発表したからには、全リージョンで強化確率は表示されることになるでしょう。
強化確率を変更したら速攻バレることを示唆しているので、これはユーザーにとってはまさにブラックボックスを開ける、意義あるアップデートになります。
Pearl Abyssは強化に対して今後安易に、ユーザーにわからないレベルでの改変ができなくなるという制約を受けます。
それを引き換えにしてでも、中国というマーケットは今後非常に重要になるとPearl Abyssは考えているのではないでしょうか。
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