【黒い砂漠】ヴァルキリーとエリアン教にまつわる物語
2020/06/16
今回はストーリーの話。ヴァルキリーはカルフェオン神聖大学の存在などもあり、ストーリーとの関連性が深いクラスと言えます。ストーリーや覚醒クエストなどを振り返りながら、「ヴァルキリーとは何なのか」について触れてみたいと思います。
カルフェオンと戦争
エリアン暦234年、バレンシア王、イムール・ネセルは、古代遺物を巡ってアクマン部族と衝突していました。
イムール王がアクマン部族を虐殺すると、流行病の「黒い死(Black Death)」がバレンシア商団から始まりました。肌が黒く腐敗していくそれは、平民だけではなくバレンシアの王族も等しく襲いました。バレンシアの人々はイムール王が神々の怒りを買ったのだと批判し、他国では彼を悪魔と呼びました。
カルフェオンをはじめ、バレノス、セレンディアにも「黒い死」の影響は広まり、人口の約半分を奪うこととなります。王族や司祭にも病を防ぐことはできませんでした。やがて「黒い死」は収まっていきましたが、王族たちの無力さが露見したため、平民の支持は失われました。
王族たちは国を追われてカルフェオンに集い、立て直しを図ります。バレンシアを共通の敵として、大衆感情をコントロールしようとしたのです。
エリアン教の司祭にとっては、異教徒であるバレンシアを叩く絶好の機会でした。「バレンシアが黒い結晶を錬金して病魔をもたらした」と扇動したのです。カルフェオンの王族たちはこれに乗じて、黒い結晶が眠る「黒い砂漠」を占領する必要があるとし、エリアン教と共に戦争を煽りました。
カルフェオン神聖大学
カルフェオン神聖大学はエリアン教によって、ヴァルキリー養成のための軍学校として誕生しました。
トリーナ騎士団の最年少団長であった「ヴァルキリス・エンスラー」の高い能力とカリスマ性は、エリアン教にとって利用しない手はありませんでした。エリアン教は彼女の名を採って「ヴァルキリー教本」を作り、カルフェオン神聖大学を創立しました。この経緯はヴァルキリーの覚醒クエストで、バチョー・ラダーリッシオより聞くことが出来ます。
神聖大学はエリアン教傘下の機関であり、「完璧な」ヴァルキリーを育成するための養成機関です。どんな者の前でも模範的に振る舞えるような教養を身に着けさせることはもちろん、赤い豊かな髪を持つエンスラーに倣って「赤い髪に染色させる」など、エリアン教による支配的、洗脳的な教育が施されていると言えます。
エンスラーは神聖大学の指揮官となりましたが、当然、彼女の思い通りに出来ることは何もありませんでした。ヴァルキリーとして選出される少女たちの選出は大変に厳しく、要求に満たされない者には理不尽な仕打ちもありました。エンスラーはエリアン教のやり方に対して同意しませんでしたが、それも認められることはなかったのです。
ヴァルキリーとクザカ
エンスラー率いるヴァルキリー精鋭部隊に初めての任務が下されます。「カルフェオン寺院に現れた不完全なクザカを完璧に封印する」というものです。
しかし、エンスラーには前夜、大司祭バチョー・ラダーリッシオから別の任務が言い渡されました。
「全ての混沌がエリアンを崇拝する。ヴァルキリーの純粋な血を生贄に、クザカと現身せよ」
ヴァルキリーたちの命を犠牲に、あるいはエンスラーをも犠牲にクザカを完全体にさせ、世界をより混乱させる――これがバチョーの狙いでした。そして彼はこの選択を後生悔いることになるのです。
(エリアン教司祭「ホーコン」は、「当時としては信仰のために、無理も無い決断だった」と言います。「混沌(世界、民衆の混乱)を強化することによってエリアン教への信仰、もっと言えば依存度を高めようとする働きかけだった」と、今のエリアン教司祭も教えられているのでしょう)
カルフェオン寺院でクザカとヴァルキリー部隊が交戦を始めます。エンスラーは葛藤するも、エリアン教の意志に背き、ヴァルキリーの精鋭たちとともにクザカを完全に封印しました。
そしてエンスラーは最後の言葉を残して消えたのです。
「正義は頭に、エリアンは胸に、理念の天秤はただランスの先に。」
エリアンを信じる心と正義を判断する頭脳は別に持て――彼女はそう言いたかったのかもしれません。
この一件もあってか、バチョー・ラダーリッシオは大司教を廃位されることとなり、今は放棄された修道院で悔い改める日々を送っています。
最初のヴァルキリー「エンスラー」に対し、現在のエリアン教では否定的な立場を取っているようです。つまり、バチョー・ラダーリッシオの暴走というよりは、当時のエリアン教のスタンスとして、クザカ復活を推していたと考えられるでしょう。
今もなおそのスタンスであるとは言え、一部の学生はエンスラーを熱狂的に信奉しており、エンスラーに倣った赤髪の文化は受け継がれています。エンスラーのカリスマ性はエリアン教にとって捨てるに捨てがたい対象であることが伺えます。
ヴァルキリー「ベンスルラ」
覚醒クエストで出会う「ベンスルラ」は、エンスラーに託されたランスをプレイヤーに授けてくれる存在です。彼女が何者なのかについては、クエスト中でも多く語られていません。
会話の節々からおっさんが感じられたのは、「エンスラーの意思を継ぐ者」であるということと、エリアン教の支配に染まっていないヴァルキリーだということです。
彼女の髪はブロンドで、赤く染められてはいません。エリアン教直属のヴァルキリーは髪を赤く染めていますが、おそらくベンスルラは元の色そのままでしょう。「ありのままの姿でいる者」として表現されているように感じました。そして、天使のような羽根を生やし、光り輝きながら浮いていることから、彼女もまた、エンスラーと同じように現世にいるものではないことを示しています。
ベンスルラはエンスラーとエリアンの名のもとに、プレイヤーへランスを授け、正義と信念を忘れるなと伝えます。
エンスラーの後継者
エリアン暦281年、王政で暴走したカルフェオンは議会制へと変わります。エリアン教とカルフェオン神聖大学はそのままの形で残っています。
プレイヤーもエリアンの名の付いたスキルを修得していきますが、カルフェオン神聖大学やエリアン教とは別の道を歩む「セイクリッドエンスラー(聖エンスラー)」の後継者です。プレイヤーの手で、真のヴァルキリーの物語が描かれていきます。
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