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【レビュー】FF15 Windows Editionの評価

      2018/06/20

FINAL FANTASY XV Windows Edition。ようやくクリアしました。

今回はネタバレのあまりない程度に良かったところなどを紹介しつつ、本作が日本のゲーム業界にとって非常に重要なタイトルだということを語りたいと思います。

やる前に思っていたイメージは「女子ゲー」

左下がノクティス王子

FF15のあらすじを述べると、王子ノクティスとその従士達が、王子の結婚式(政略結婚なんだけど)のために車で旅をする…みたいな始まり方なんですね。

まるで「チョコボ」みたいな髪型をした4人のイケメンの旅。

  • ノクティス王子…口が悪い、ゲーム、釣り好き
  • グラディオラス…筋肉、いかつい、兄貴肌
  • イグニス…知的、メガネ、料理好き
  • プロンプト…可愛い、ムードメーカー、でも実は…

こんな感じにわかりやすい属性もついていて、「これはキャラクター眺める女子向けなのかな」そう思いながら進めていたんです。最初はね。

どうみてもホストですやん?

ただ、プレイを続けるとそんなのはちょっとした味付けだということに気づきます。

「男のドライブ旅行」はいつの時代もファンタジー

FF15はあるところまではオープンフィールドで車でブラブラする旅行的要素があります。

男4人が車で旅する…おっさんも大学時代とかに憧れて友人とドライブしたのを思い出します。

今のようにネットもないので旅先の情報も少なく、遠出することには「情報を得て帰ってくる」という目的や、ちょっと大げさに言えばロマンがありました。

今の時代、若い人は免許は取るかも知れないけど、車で長距離旅行などはあまりしないのではないかなと想像します。

そう考えると、こんな旅っていうのも今の時代なら十分ファンタジーかもしれないなと。

料理のシステムもなかなか新鮮。各地の料理を食べ歩きながら、イグニスがキャンプで同じものを作れるようになっていきます。

料理のグラフィックも凝っていて、見ていて楽しいです。

新しい料理を食べては狩りや釣りをして、またキャンプして…という繰り返しにハマリ、しばらくストーリーが進みませんでした。

いつでも「過去」に戻れるシステム

FF15のストーリー、最初はのほほんとした旅の雰囲気がありますが、事件が起き、だんだん雲行きが怪しくなり、世界は混沌に満ちていきます。

その中で一つの救済とも言えるのが「過去に戻る」というシステムです。

これを使うと現在の状態はそのままにして、世界が今よりもまだ平和だった頃に戻り、サブクエストをしたり、旅行しながらレベル上げをする作業に戻ることができます。

これはFFのような一本道RPGのゲームシステムとしては良くできていると思います。

サブクエストをやるためにサブクエストのタイミングで別のセーブを作る…ということは、煩わしい以外の何物でもないからです。

今の時代、RPGも「もう一度最初からやる」というのは結構かったるいですから。

「男は30代から」

大人の男をカッコよく見せることは大切です。そうでないと、若い人たちは大人に対して希望を持てないでしょう。

だから、FFのおっさんたちはカッコイイ。そして今回は、ついに主人公もおっさんになってしまった。

ゲーム冒頭のムービーシーンでピンと来た方もいるかも知れません。ノクティスたちはエンディングまでの間に10歳、年を取ります。

心にも身体にも傷を抱えます。それでも最後に、強大な敵に立ち向かい故郷を取り戻そうとするのです。

道中の非常にうざったく、かっこ悪く、弱々しいノクティスが、いい感じに貫禄がついてようやく主人公格になるのです。

この辺は、男の成長としては憧れるものがあるかも知れません。

旅に出始めたのが20歳ということで「男は30代から」みたいなのをゲームで表現してきたか…という感じがしました。

システムの良いところ、イマイチな所

システム面を紹介していきます。

レガリア(クルマ)は自由に運転できない?

「車の移動が道路上をセミオートで走ることしかできない」と聞いていたのですが、「半分は」正しいです。

レガリアにはイグニスが運転してくれるオートドライブの他に、カスタマイズによる3つのマニュアルモードがあります。

  1. レガリア(ノーマル):右左折以外はアクセルブレーキ操作のみ
  2. レガリア Type-D:完全自由操作(ハンドル、アクセル、ブレーキ、ジャンプ(!))
  3. レガリア Type-F:右左折以外はアクセルブレーキ操作のみ、飛行(!)

こうなっていて、上記の順番でクエストによって開放されていきます。

基本的には「電車」のような感じで、レールの上を走っているような、アクセル操作とブレーキだけで進んでいくスタイルです。

クルマ操作に慣れない人は、今作のようなセミオートドライブのほうが気楽に楽しめるでしょう。

GTAシリーズのような自由な運転をしたい場合は、Type-Dを使うことで可能となります。

そのうちMODでノーマルやType-Fでも自由に運転できるシステムに…なったりしないかなあ。

マップとクエスト系のUIは要改良!

UIはもうちょっと設計頑張れるはず。マップ画面とクエスト画面は統一すべきですね。

サブクエスト(お使い系)がモリモリのゲームなのに、今受けているクエストの目的地がマップ画面で見られないのはいただけない。

車に乗ってしまうとクエスト画面が開けないのも今ひとつ利便性に欠けます。

街の作り込み&一人称視点はいいぞ!

Windows Editionで追加された一人称視点は、やはりその場にいる感じがするのでいい感じです。

特に「オルティシエ」はイタリアのヴェネツィアあたりモチーフにしたと思われる「水上都市」となっていて、ゴンドラに乗れたり、ちょっとした観光気分が味わえます。

一人称視点だと街の観光などをする際には景色がよく見えます。戦闘もこなせますが、視界が狭くなるので難易度は上がります。

リアルタイムの戦闘はほどほどの難易度

戦闘はリアルタイムで敵を攻撃するアクションRPGになっています。リアルタイム戦闘が難しい人向けに、操作を中断すると時間が止まる「ウェイトモード」をオプションで設定することもできます。

操作に慣れないうちは、ウェイトモード利用すれば、ポーション、エリクサーを使いたい時や、装備を変えたい時などの隙を減らすことができます。

それでも思いの外戦闘のアクション性が高いので、アクションが苦手なプレイヤーの人は操作に慣れるまでちょっとかかるかもしれないと感じました。

ストーリーの評価は人それぞれだけど…

FF15のストーリーについては、流れとしては破綻しておらず、わかる方だと思います。

ひっかかるのはよく言われる、終わりの「あれ」ですよね。確かに引っかかるし、完結だとしたらちょっと不完全燃焼かも知れない。

ですが、その納得行くものを補完して行く──つまりDLCを出すために歯抜けにしている部分もあるのかなと思っています。

ゲーム開発も商売ですもの。次回作の開発費も稼がないといけません。

例えば、プロンプトの「過去」については本編では断片的に読み取れるだけですが、DLCの「エピソード プロンプト」にて詳細が明らかになりました。

「エピソード イグニス」ではストーリーのもうひとつの「可能性」を見せてくれます。

こういった既存のDLCが全て含まれているのがWindows Editionです。

PC版でもDLCをやっていないで評価しているレビューがありますが、どうか全部やってあげてください。少しストーリーの見方が変わると思います。

正直、PCで出しただけでも評価したい

NVIDIAと共同で先進的なテクノロジーをいくつも使ったこの作品。動作要求スペックはPCゲームの中でも極めて高く、重いです。

今は設定としては「標準」くらいで楽しめばよくて、次世代グラフィックボードが出た時に「そういえばFF15はどれくらい動くようになったかな」と設定を上げていくベンチマーク的な存在になったら良いと思っています。

画作りで言えば、色彩の良さは本当に評価できます。夕焼けの空の赤、海の青、夜の黒、この色合いが海外作品と比べて本当に日本人好み。

こういう画作りはPolyphony Digitalのグランツーリスモシリーズなどでも感じます。日本の色彩感覚だなと。

なにより、スクエニが自社開発の国産ゲームもPCゲーム界隈に送り込んでいくぜ!という気概が見えてよかった。

これからこのクラスの、オープンワールドみたいな開発費のかかるゲームを作っていくためには、海外でも売れないといけませんからね。

PC版やMOD対応…日本ゲーム業界の世界への挑戦!

そう。年々、AAA級ゲームはスケール、品質ともに開発が大規模化しています。GTAなんて1タイトルを10年くらいかけて作っています。

また、Steamなどのゲームプラットフォームが思いの外日本でも浸透し、ハイエンドグラフィックなPCゲーム市場も着実に成長してきているのは確かでしょう。

しかしPC市場を軽視してきた日本のコンシューマー系開発企業は、PCゲーム開発力や経験、知名度においても海外に遅れを取っていると言わざるを得ません。

今回のFF15でもメモリリーク問題が残っていたり、マウスポインタが画面上に出っぱなしだったり、ちょっとヌケているところがありました。(Modderが直せるレベル)

そんな状態でも、世界に追いつこうと、準オープンワールド作品としてFFのナンバリングタイトルをPC版でも出してきた。

これはスクエニの、世界に向けての挑戦だと私は受け取っています。

そして家庭用ゲームではまずありえないMOD対応も、PCゲームなどの文化や可能性に合わせていこうという試みでしょう。

MOD関連は別記事でもまとめているところですが、現状ではリテクスチャ中心のMODも、今後公式ツールが出ることで色々と楽しみの幅も広がるのではないかと思います。

というわけで、個人的にはストーリーとかゲーム性よりも、スクエニが世界に向けてチャレンジするのを応援するポイントだと思って買いました。

そういう思いのコアなゲーマーの方は是非、国産ゲーム応援のためにも、フルプライスで買ってあげてほしいなあと思います。

Copyright (C) 2016-2017 SQUARE ENIX CO., LTD. All Rights Reserved.

 


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