RTX 4090でMODモリモリFallout4はどのくらい動く?
Fallout4は2015年の発売タイトルだが、2023年も「SteamでプレイされているゲームTop100」に入っている。
人気の理由はMODだろう。実銃を追加したり、ハイレゾテクスチャを追加したり、スクリプトを改変したりしていくと、オープンワールドのサバイバルシューターとして別ゲーのようなビジュアルに変化する。
そこで、i9-13900KF & RTX 4090のマシンを使って、どのくらい快適に遊べるかを試してみた。
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画質向上には「高解像度テクスチャ & ENB & RTGI(レイトレ)」を使用
Fallout4はMODを入れていないバニラ状態では、2023年現在のマシンで重いということはない。ただ、ビジュアルがちょっと寂しいくらいである。
そんなFallout4を現代的なビジュアルに仕上げるために必要な「3種の神器」は次の通りだ。
高解像度テクスチャ
テクスチャとは、オブジェクトに貼り付けられた「絵」のことだ。例えば、黒い銃なら黒い絵がオブジェクトに貼ってあるのである。テクスチャが高精細なら、近くで見た際にも美しく見える。
特に、4Kなどの高解像度でプレイする際には、テクスチャも相応に大サイズが求められる。
ただし、高解像度なテクスチャはVRAMを大量に消費する。画面内には当然、さまざまなオブジェクトが存在しているわけで、それらすべてにテクスチャが必要だ。
開発者によって綿密にテストされた一般のゲームと異なり、自分でVRAM使用量をチェックしながらMODを盛っていく必要がある。
今回のテストプレイでは、4Kの衣服MODを大量に入れたところ、衣料品ショップの画面で20GB以上のVRAM使用量になってしまった。事前にすべてのテクスチャをVRAM上に展開するためだろう。
また、屋外のシーンでは8GB~11GBのVRAM使用量となった。
基本的なハイレゾテクスチャは「Fallout 4 HD Overhaul 2k at Fallout 4」を利用した。テクスチャMODだけで40GBを超える容量となっており、NexusModsの有料プランを初めて利用した。(DLめちゃ速い)
ENB
ENBはゲームをレンダリング(描く)する方法を変更する改造ファイルだ。SSAO、SSIL、被写界深度、レンズ FX、ブルーム、HDR、トーン マッピング、シャープニング、太陽光線、シャドウ、詳細シャドウ、反射などを実現する。
設定によってそれらをリッチに描けば描くほど、GPU負荷が上がる。
RTGI
RTGIは、ゲームに後付けできるレイトレーシングだ。光源から適切な影を生み出すので、リアリティがかなり上がる。
開発者であるPascal Gilcher氏のPatreonページで販売されており、ReShadeのプラグインとして利用できる。
Fallout4の場合、GeForce Experienceを導入していれば、「ゲームフィルタ(Alt+F3)」の機能の一つとしてRTGIが無料で利用できる。ReShade版とは効果が異なりカスタム上限が低いが、気になる人はとりあえず試してみるのもいいだろう。
MOD適用後画像のサンプル
今回はページの重さの都合上、元の映像が4KであるものをFHDに縮小している点はご容赦いただきたい。
画質向上MODを利用することによって、太陽光が各オブジェクトの陰影や色味に影響し、のっぺりとしたゲーム映像から写実的な印象へと変わる。空はやや白飛びさせて光があふれたような表現にすると「実写っぽさ」を感じる。Unreal Engine 5のデモなどを見ても、そんな感じの色味を使っているように見える。
FPSベースのRPGとして、2023年も十分楽しめるグラフィックだ。
RTGIによって、陰影の出方もリアルになる。DoFとあわせて立体感を感じられる。
実銃ベースのMODと緑化MODによって、サバイバル系FPSのような雰囲気に仕上がった。これならSteam Top 100に入り続けるのも納得。
キャラクターの衣服MODなども豊富なので、TPSで遊びたいが、撃つときはFPSの方がいい。というわけで、ADS時のみ1人称にするMODなども導入した。
キャラの造形も自由度が高い。近年はいろいろな事情により芋っぽくなりやすい洋ゲーのゲームキャラだが、Fallout4ならMODによって美男美女が作れる。アニメキャラ風の種族MODもあるようだ。
RTX 4090でも4K60fpsを維持できないが、DLSS対応MODがある
肝心の重さだが、RTX 4090でも4Kでは60fpsを維持できなかった。特にRTGIが重いが、ENBもなかなかの負荷である。
オープンワールドのため、歩くごとにバックグラウンドでSSDからのローディングを行われるのだが、これが一定の読み込み量になるとガクっとフレームレートが下がったりする。シーケンシャルRead7000MB/sのSSDでこれなので、ゲームエンジン的に避けられないところだろう。NPCが多くなる街の周辺などでは、スクリプトの重さも感じられた。
こういった観点で、4Kで遊べなくはないのだが、30~60fpsの間を行ったり来たりという感じである。
シューターとして遊ぶ上でも、もうちょっとフレームレートが欲しいところ。そこで、ちょっと妥協してウルトラワイドFHD(2560x1080)で遊ぶことにした。
これだと80~140fpsくらいの間で遊べ、シューター的な快適さも維持しつつ、ENBやRTGIによる光源的なリアリティも維持できる。移動時のSSD読み込みのひっかかりはやや残るが、ほぼほぼ快適だ。
これでも140fps出す時にはRTX 4090のパワーを90%近く使う。
DLSS対応MODがある
「Fallout 4 Upscaler - DLSS FSR2 XeSS」と、DLSSのDLLを使うことで、Fallout4をDLSSやDLAAに対応させることができた。
ただし、執筆現在では、DLSSはENBに対応していない点が残念。
DLSS3のフレーム生成対応もテスト中
また、Fallout 4 Upscalerの作者であるPureDark氏は、Fallout 4でのDLSS3のフレーム生成デモンストレーションをYouTubeで公開している。
「MOD」の形でDLSS3に対応可能し、単純にフレームレートが上がるのはかなり夢がある。GeForce RTX 40シリーズを買っておいてよかったと思える瞬間だ。
2023年も進化を続けるゲーム
ちなみに、Fallout4をまともに起動するだけで結構苦労した。
- Steamで日本語版をDL
- 日本語部分のバックアップ
- Steamで英語版をDL
- 日本語化処理
- 設定でWeapon Debrisの無効化(最近のグラボではこれをやらないとCTD頻発)
- Vortexの導入
- 各種MODインストールと動作テスト
- 現在238MOD
5を見つけるのが一番しんどかったが、それ以外は比較的安定してい動いていた。かつてのSkyrimとは大違いである。
これはやはり、ハードウェア性能に余裕ができたことと、パフォーマンス最適化系のMODのおかげだろう。
グロ描写がそれなりにあるのでゲームとしては人を選ぶ。また、上記のように動かすだけでも結構ググりまくる必要があるので万人向けではない。
しかしながら、2023年最強クラスのゲーミングPCでさえ、パフォーマンスを限界まで引き出せるゲームのひとつであるし、DLSSのような最新グラボを使う機能まで期待できる。MODの導入やトラブルシューティングもPCゲームの勉強になるだろう。
私のFallout4 MODのダウンロードフォルダサイズは110GBを超え、Fallout4のインストールフォルダは200GBを超えてしまった。まだまだ遊べるゲームになりそうだ。
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Fallout 4 (C)2015 Bethesda Softworks LLC, a ZeniMax Media company. Bethesda, Bethesda Softworks, Bethesda Game Studios,ZeniMax, Pip-Boy, Vault-Tec and related logos are registered trademarks or trademarks of ZeniMax Media Inc. in the U.S. and/or other countries. Fallout, Vault Boy and related logos are trademarks or registered trademarks of Bethesda Softworks LLC in the U.S. and/or other countries. All Rights Reserved.
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