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【コラム】「からい」も「つらい」も日本では「辛い」なワケ

   

夏になるとどういうわけか、香辛料の効いた食べ物が欲しくなる。辛口のカレーにはじまり、蕎麦のわさびもたっぷりめ。そういった「からい」料理がおっさんは大好きだ。そしてそれらは「つらい」気持ちを忘れされて元気にしてくれる。

なぜ「辛い」に「からい」「つらい」の意味があるのか

漢字は中国から渡ってきた文化であるが、もちろんそれまで日本には日本の言葉があった。漢字の意味に対応した日本の言葉を読みがなに当てたのが「訓読み」である。

一方、漢字の翻訳の際に用いられた日本語が、「訓」として定着していきます。先の「行」という漢字は、その意味から「ゆく」という日本語を表記する際に用いられるようになるわけです。すなわち「訓読み」は、翻訳に用いられた日本語がしだいに漢字と対をなすものとして認識され、固定化していったものであると考えられます。もともと存在しなかった読みを作り出したのではありませんから、「訓読みを作った」といういい方はあまり適切ではなく、漢字の意味に対応した日本語が「訓」となったという方がいいかもしれません。

アルク 「なぜ日本人は訓読みを作ったのですか? 音読みだけでは駄目ですか?」 より

そう考えると、「からい」と「つらい」はその漢字の意味の語源をたどる必要があるのだが、どうも、中国でも「辛」は「からい」と「つらい」の意味を併せ持つらしい。(しかし実際には「辣」と「难过」などで区別されている)

つまり、日本に入ってきた時に既に「辛」には「からい」と「つらい」の意味があったのだ。そして、漢字に読みを当てる時にそのままそれぞれが当てられた、と考えられる。

常用漢字としては「辛い」は「からい」である

ただしこれでは前後の文から「辛い」の意味する所を読まなければならない。しかし、時として完全に「どちらだかわからない」という文章も生まれてしまう。例えば「これ以上は耐えられないほどの辛さ」などだ。

それでは「辛い」の使い方はどうしたものか。ご安心あれ、日本では常用漢字表というものがある。これは文化庁が定めたもので内閣総理大臣のお墨付きの読み方である。用途としては「こうでなければならない」というよりは、メディア向けの漢字使用目安、という位置づけになっている。しかしながら言葉の使い方に政府のお触れが出ていることを改めて知る機会となった。

その常用漢字表によると「辛」は「からい」の意味しか持たせていない。

常用漢字表(平成22年内閣告示第2号) より

常用漢字表(平成22年内閣告示第2号) より

つまり「辛い」は「からい」の場合にのみ使う、というのが国の方針である。

言葉のプロである新聞社も「辛い」「つらい」と書き分けている。一応この「ひらがなにする」という応急処置によって、混乱を防ごうと言うわけだ。書き方に迷った際には参考にしていきたい。

「辛さ」と「つらさ」の関係

では常用漢字に倣って書き分けていくとしよう。身体的なつらさと辛さを感じる食べ物には実は大きな関係がある。ここが漢字としての「辛い」の奥深さを感じさせるところだ。

人間が体のだるさ、痛みなどを感じる時、それは副交感神経が優位になった状態だ。興奮状態が静まってメンテナンスモードに入る時なども副交感神経が優位になる。これは気圧とも関係しており、低気圧になる夏場は副交感神経が優位になることが知られている。副交感神経が優位になると知覚なども過敏になり、普段より痛みを感じやすくなる。気分的な落ち込みとも関係してくる。長期間頑張ってきて、明日から休みだ!という時、風邪を引いたりするのも交感神経の影響と考えられている。

そこで、疲れた時に辛いものなどの刺激物を食べる。そうすると交感神経に働きかけ、気分がシャキっとしてくるのだ。「夏のだるい時に辛いものが食べたくなる」という心理は、こういった生理現象に由来している。「今日はもうちょっと頑張りたい!」という時、文字通りブーストになるのだ。「辛さ」を取ることで「つらさ」を取ることができる。上手いこと言った感。

 


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