BLUE PROTOCOL(ブルプロ)のベンチマークは決して軽くないです
2023/05/23
バンダイナムコオンラインは開発中のPC向けオンラインアクションRPG「BLUE PROTOCOL」のベンチマークソフトを2023年3月1日に公開しました。
今回は同ベンチマークソフトのテスト結果を見ながら、PCスペック的なポイントを分析していきます。
Contents
BLUE PROTOCOLベンチマークの機能
まず、BLUE PROTOCOLのベンチマークソフトはこちらのページで公開されています。
グラフィックプリセットは低、中、高、最高の4種類のほか、ユーザーで調整した結果を保存する「ユーザープリセット」が3枠用意されています。
グラフィック設定では「スケーリング解像度」が50~150の間で設定できる他、「表示距離」「アンチエイリアス」「ポストプロセス」「シャドウ」「テクスチャ」「エフェクト」「草の量」の各パラメータがそれぞれ4段階で選択できます。
「最高」プリセットでもこれらの設定が最大値になっておらず、表示距離以降が3段階となっていて、少し余裕をもたせた設定にされている点には注意が必要です。
ベンチマークでは設定に応じた画質で、町中や戦闘シーンなどを確認することが出来、最後にRESULTとしてスコアと評価が表示されます。
スコアによる動作の目安
評価 |
スコア |
動作の目安 |
---|---|---|
極めて快適 | 10000~ | 極めて快適にプレイすることができます。 グラフィック設定をより高く設定しても動作すると思われます。 |
とても快適 | 9000~9999 | とても快適にプレイすることができます。 グラフィック設定を高く設定しても動作すると思われます。 |
快適 | 8000~8999 | 快適にプレイすることができます。 動作に合わせてグラフィック設定をご調整ください。 |
やや快適 | 7000~7999 | やや快適にプレイすることができます。 動作に合わせてグラフィック設定をご調整ください。 |
普通 | 6000~6999 | プレイすることができます。 動作に合わせてグラフィック設定をご調整ください。 |
設定変更を推奨 | 5000~5999 | 負荷が高い場面などで、動作が重いと感じることがあります。 グラフィック設定をなるべく下げていただくことをお勧めします。 |
設定変更が必要 | 4000~4999 | プレイを開始する前に設定を変更していただく必要があります。 グラフィック設定をできるだけ下げていただくことをお勧めします。 |
動作困難 | ~3999 | 動作環境を満たしたパソコンでご利用いただくことをお勧めします。 |
推奨動作環境
ネットワークテストにおける「最高画質」の動作環境は以下のとおりです。
項目 | 詳細 |
---|---|
OS | Windows 10 / 11(64ビット) |
CPU | Intel® Core™ i7-11700 または AMD Ryzen™ 7 5800X |
メモリ | 16GB RAM |
グラフィックカード | NVIDIA® Geforce® RTX 2070 Super(8GB)または AMD Radeon™ RX5700XT(8GB) |
HDD/SSD空き容量 | SSD 40GB 以上 |
モニタ解像度 | 1920 × 1080 |
インターネット接続環境 | ブロードバンドインターネット接続 |
DirectX® | DirectX® 12 |
ベンチマーク結果と感じたこと
まずは、3つのPC環境で動作をざっくり確認してみましょう。
「最高」プリセットにおける平均フレームレート (小数点以下切り捨て) とベンチマークスコア
PC環境 | 1920x1080 (FHD) |
2560x1440 (WQHD) |
3840x2160 (4K) |
5900X & RTX 3070 Ti |
172fps [24399] |
123fps [17864] |
68fps [9748] |
i7-13700F & RTX 4070 Ti |
234fps [32540] |
173fps [24906] |
90fps [12884] |
i9-13900KF & RTX 4090 |
280fps [37294] |
250fps [35179] |
150fps [22102] |
4KではRTX 4070 TIにて「極めて快適」のラインを超えましたが、RTX 3070 Tiでも「とても快適」を示していました。
スコアから見ても「お、意外と軽いんじゃね?」という印象を持ちますよね。
結論からすると、町中のシーンは結構普通に重いです。
CPUの性能は重要になってくる
下図は1920x1080における、RTX 4070 TiでのGPU使用率です。
2シーン目の「町中」はRTX 4070 Tiを活かせていません。
凄い平たく言うと、町中のシーンに入るとCPUが足を引っ張ってフレームレートも下がる形です。
上図はピンクがフレームレートで赤がRTX 4070 Tiの使用率、水色がCPU使用率(i7-13700Fで利用された代表的なスレッド3つ)です。町中のシーンがロードされるとCPU使用率が少し高くなり、GPU使用率が低くなり、それまで300fps出ていたフレームレートが120fps程度まで落ちます。
ベンチマーク全体のフレームレートでは平均234fpsという高い数値がでていますが、町中ではその半分の120fps程度まで落ち込む場面も見受けられるということです。
CPUの動作状況
CPUについてももうちょっと詳しく見てみましょう。
以下はi7-13700FのPコアの平均使用率です。(テストではHTTオン、Eコアオン)
CPUスレッド | 平均使用率 |
---|---|
CPU1 | 30% |
CPU2 | 5% |
CPU3 | 51% |
CPU4 | 6% |
CPU5 | 27% |
CPU6 | 4% |
CPU7 | 26% |
CPU8 | 4% |
CPU9 | 51% |
CPU10 | 24% |
CPU11 | 53% |
CPU12 | 22% |
CPU13 | 26% |
CPU14 | 4% |
CPU15 | 29% |
CPU16 | 3% |
3スレッドが平均50%以上で動いており、決してCPUが遊んでいるタイトルではないことがわかります。
使用率一桁台のスレッドを除いて、10スレッドくらいが動いている感じです。8コア16スレッド以上のCPUが求められそうです。
もちろん、実際のゲームプレイの方がCPUが処理するデータは多くなるでしょう。
オンラインゲームではサーバーとのやり取りによって周囲のキャラクター情報を同期させる必要があり、大人数が集まれば集まるほどCPUにも負荷が積み重なります。
ブループロトコルを動作させるPCスペックのおすすめは?
以上の点から、ベンチマーク公開時点でのPCスペックにおいて、個人的には次のような結論になります。
- (IntelならPコア等主力コアが)8コア16スレッド以上のなるべく新世代のCPUを選ぶ
- グラフィックボードは予算次第(FHD:3060 Ti / 4K: RTX 4070 Tiなど)
この手のマルチプレイヤーで集まってワイワイするゲームの場合は、CPU性能によってフレームレート下落を抑える方が安定したオンラインを楽しめるはずです。
なので、CPUが古いPCで「グラボだけ換えようかな」というのはあまり効果がないと思われます。
CPUのシングルスレッド性能 (Cinebench r15での当サイトテストより)
ゲームにおいてCPU性能というと特にCPUの1スレッドあたりの性能が重要になってくるわけですが、BTOPCでよく使われるi7-13700Fで良いと思います。ブルプロ推奨のRyzen 7 5800Xやi7-11700以上の性能を余裕で上回るからです。
最高性能を目指すならi9-13900K/KFなどを選ぶ意味もあるかもしれませんが、結構価格が違っちゃうので悩ましいところですね。
i9-13900K |
|
---|---|
i9-13900KF |
|
i7-13700F |
|
i9-12900K |
|
i7-12700K |
|
i7-12700 |
|
Ryzen 7 5800X |
|
i7-11700 |
|
以降はBTOPCの例です。
i7-13700F & RTX 3060 Ti
GPU:RTX 3060 Ti 8GB
メモリ:16GB DDR4
ストレージ:1TB NVMe SSD
とりあえず価格的にも性能的にも無難なのはi7-13700F & RTX 3060 Tiマシンでしょう。20万円程度で初めてのゲーミングPCとしてもおすすめできます。他のゲームのことを考えても、2023年はこのグレード以上をおすすめしておきたい…
i7-13700F & RTX 4070 Ti
GPU:RTX 4070 Ti 12GB
メモリ:16GB DDR4
ストレージ:1TB(Gen3) NVMe SSD
30万くらい出せるなら今回テストしたRTX 4070 Tiは将来性があるマシンです。レイトレを利用するホグワーツ・レガシーなどの重量級ゲームも楽しめます。「これぞゲーミングPC!」という最高画質を楽しめるマシンです。
i9-13900KF & RTX 4090
どんなゲームでも安心して4Kが利用できる「モンスタースペック」をお望みならRTX 4090です。スペック不足かも?という自責の念とサヨナラできますし、最適化不足になりがちなゲームリリース直後をマシンパワーでゴリ押しできるので攻略アドバンテージもあります。
まさに「大人数MMOみたいなゲームで最後までサーバー上に立ち続けられるマシン」です。ゲーム以外にもAIなどを勉強したい方にもおすすめ。
記事の内容は執筆、更新日時時点の情報であり、現在は異なっている場合があります。 記載されている会社名・製品名・システム名などは、各社の商標、または登録商標です。
【今日のおすすめ】
【auひかり】最大10Gbpsの超高速通信!最大126,000円還元キャンペーンキャッシュバックで初期工事費も実質無料!