NVIDIA GeForce RTX 4090/ 4080のスペック、発売日や価格のまとめ
米NVIDIAは2022年9月21日(日本時間)に新世代GPU「GeForcr RTX 40」シリーズを発表しました。
まずは最上位のRTX 4090が10月12日に発売され、続いてRTX 4080がVRAM16GBと12GBの展開で11月に発売されます。
Contents
GeForce RTX 4090/ 4080の特徴
RTX 40シリーズ(Ada Lovelace)はRTX 30シリーズ(Ampere)世代に比べると、飛躍的に性能が上がっています。
レイトレーシングを司るRTコア、AIによる画像拡大処理(DLSS)を行うTensorコアも世代が上がり、より美しい画像を高フレームレートで実現することが可能です。
前世代のAmpere(RTX 30)シリーズに比べ、レイトレーシングを利用したゲームは最大4倍高速化、ラスタライズゲーム(レイトレ以外)は最大2倍高速化するとのことです。
また、同じ電力でAmpereの2倍以上の性能を発揮するとのことです。
GeForce RTX 4090の性能
Cyberpunk 2077のRT性能が4倍向上、MSFSも2倍向上
現行のフラッグシップであるRTX 3090 Tiに対し、RTX 4090では、i9-12900K、32GB RAMの環境で2~4倍の性能を示しています。
DLSSは低解像度画像からAIによるアップスケールで高解像度を描き出す技術です。
Cyberpunk 2077など、AAA級レイトレーシングタイトルでは、ハイエンドGPUを使ってもDLSSがないとまっとうな4K動作は期待できません。
RTX 40シリーズで利用できる最新のDLSS3では、1080pから4Kを生み出す際に「オプティカルフローアクセラレータ」を使い、前のフレームと次のフレームの変化を分析し、AI処理によって中間のコマを生み出します。
ゲームの処理をするGPUやCPUとは別に、より高速に働くため、通常の高解像度で出力するよりも高いフレームレートを実現できます。
これによって最大4倍のゲーム性能を向上させることができるとのことです。
DLSSオフでは、レイトレーシングオンで23fps前後のゲームプレイですが
DLSS3をオンにすれば、レイトレーシングオンでも100fps近くを出すことができます。
NVIDIA CEOのジェンスン・ファン氏は「AIによって16倍の性能向上を4年で実現した」と延べ、初期のレイトレーシングタイトルであるBattlefield Vと比べると、Cyberpunk 2077は16倍もの計算量となっていることを明らかにしました。
Microsoft Flight Simulatorのレイトレーシングオン状態のデモでは、DLSSオフの状態に比べておよそ2倍のフレームレートを出していました。
RTX 4080の性能
RTX 4080に関しては、基調講演では「11月」という発売日以外、詳細は語られませんでした。NVIDIAのウェブサイトにて性能が公開されています。
RTX 4080の16GBモデルと12GBモデルは基本的な性能が異なり、16GBモデルのほうが性能が高いです。
GeForce RTX 4090/ 4080のスペック・価格まとめ
RTX 40/ 30シリーズのデータを比較したい場合は、NVIDIAのこちらのページをどうぞ。
モデル | RTX 4090 | RTX 4080 16GB | RTX 4080 12GB | RTX 3090 | RTX 3080 Ti |
アーキテクチャ | Ada Lovelace | Ampere | |||
ざっくり性能 | RTX 3090 Tiの2~4倍速い MSFS x2 RacerX x4 |
RTX 3080 Tiの2~4倍速い *16GBモデルの方が性能が上です |
- | - | |
レイトレーシング | 第3世代 RT コア 最大2倍のレイトレーシング性能 ゲーム全体の性能が25%改善 Opacity Micromapエンジン Micro-Meshエンジン |
第2世代RTコア | |||
Deep Learning | 第4世代Tensorコア 最大2倍のAI性能 DLSS 3 FP8 Transformerエンジン オプティカルフローアクセラレータ |
第3世代Tensorコア | |||
CUDA Core | 16384 | 9728 | 7680 | 10496 | 10240 |
ブーストクロック | 2.52GHz | 2.51GHz | 2.61GHz | 1.7GHz | 1.67GHz |
ベースクロック | 2.23GHz | 2.21GHz | 2.31GHz | 1.4GHz | 1.37GHz |
VRAM | 24GB GDDR6X |
16GB GDDR6X | 12GB GDDR6X | 24GB GDDR6X | 12GB GDDR6X |
メモリバス幅 | 384-bit | 256-bit | 192-bit | 384-bit | |
メモリスピード | 21Gbps | 23Gbps | 21Gbps | 19.5Gbps | 19Gbps |
メモリ帯域幅 | 1008GB/s | 736GB/s | 504GB/s | 936GB/s | 912GB/s |
スロット | 3スロット | カードによる | 3スロット | ||
最高温度 | 90℃ | 93℃ | |||
GPU消費電力 | 450W | 320W | 285W | 350W | |
最小システム電力構成 | 850W | 750W | 700W | 850W | 750W |
接続 | 3x or 4x PCIe 8-pin または 450Wor 600Wの PCIe 5 電源ケーブル |
2x PCIe 8-pin または 300W以上の PCIe 5 電源ケーブル |
2x PCIe 8-pin | ||
価格 | 298,000円~ | 219,800円~ | 164,800円~ | 229,800円~ | 179,800円~ |
発売日 | 2022/10/12 | 2022/11 | 2022/11 | 2020/9 | 2021/6 |
RTX 4080のメモリバス幅が気になる
メモリバス幅は道の広さ。データが通れる絶対量なので、例えばVRAMをガチガチに使う用途での処理能力の限界は、それぞれのモデルでかなり出ると予想します。
RTX 4090は真のフラッグシップとして、RTX 3090やRTX 3080 Tiと同じ384bitを維持しています。RTX 3090/ 3090 Tiとくらべても電力効率が2倍以上に上がっているとのことなので、ゲームはもちろん、Stable DiffusionなどのAI利用や機械学習でCUDAを利用する場合のランニングコストパフォーマンスも良いはずです。
RTX 4080のメモリバス幅を見てみると、RTX 4080の16GBは256bitでRTX 3070 Tiと同じです。
RTX 4080の12GBモデルのメモリバス幅は192bitで、これはRTX 3060と同等です。12GB版は4070か4060くらいの価値と考えるのが妥当かと思います。
また、RTX 4080はどちらのモデルもCUDAコア数が新世代機としては今ひとつ頼りない数字であり、RTX 4080 16GBでもRTX 3080 Tiを超えていません。
DLSSとSERがポイント
そのようなスペックでGOが出た理由は、やはりアーキテクチャの刷新。特にSERとDLSS3だろうなと思います。
SER
シェーダー実行リオーダリング(SER)はレイトレーシングのシェーダー処理の効率を向上させる技術だそうです。つまり、レイトレを使う場合だけ性能が良くなる技術だと言えるでしょう。
DLSS3
DLSSはAIモデルを使って、解像度を上げる技術です。
DLSS2はシンプルに画面のピクセルを生成する仕組みでした。
DLSS3ではCPUやGPUへの影響なく新フレームをレンダリングすることができます。前後フレームの変化にもより強いそうです。
今回の公演でも「これからはむしろTensorコアでAIがゲーム画面を描く時代」という話までしていました。
そりゃあRTX 3060と同等のバス幅でも足りるという話で、効率の良いDLSS3が使える前提のAAAタイトルは、4Kでも4080でRTX 3080 Tiの384bitを超えるという説明にも納得できます。
RTX 4080が向かない可能性がある人は?
つまり、RTX 4080のスペックを気にしなきゃいけないのは「DLSSに対応してないゲームをネイティブ4Kでやりたい」と考えている方や、「CUDA使ってバリバリ深層学習したい」という方などでしょう。
そういう方は、頑張って真のハイエンドであるRTX 4090買うか、あるいはお値打ちになったRTX 3080以上を買う方がコスパがいい可能性もゼロではありません。
なお、基調講演ではRTX 30シリーズについて改めて紹介されていました。ハイエンド帯としてRTX 4090/ 4080、下位ラインナップとしてRTX 3080以下のモデルが販売継続されると考えられます。
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