【黒い砂漠】九尾狐伝の影の主人公:覚醒の導き手「クミウン」を知る
2024/12/17
朝の国の物語で、隠れた主人公格と言えるのが九尾狐の2人である。今日はそんな九尾狐の姉である「クミウン」について紹介したい。
※2024/12/17 人物関係を一部修正
九尾狐の「死した姉」
九尾狐は2体(2人)いる。黒い「クミウン」と、白い「クミヒョン」だ。クミウンが姉である。
クミウンもクミヒョンも、もともと人間に対して深い愛情を持っていた九尾狐だった。特殊な能力で人々を助けたのだ。
また、人間の姿に化けることができ、クミウンは人間との子を持つほどであった。

「狐狩り」に遭って倒れるクミウン、左奥に立っているのがクミウンと人間の夫の息子。奥はクミヒョンだ
しかし、ある時クミウンは「狐狩り」に遭って死んでしまう。
そして、クミヒョンは姉のクミウンの復讐のため、人間たちに天然痘(致死性のウイルス)を撒こうとする。これをプレイヤーが阻止する物語が、「九尾狐伝」だ。
九尾狐伝では主にクミヒョンとのやり取りが描かれ、その後のストーリーでもクミヒョンはよく登場するので、彼女のキャラクターはよく理解されていると思う。
だが、クミウンはなんだか突然重要なところにひょこっとでてくるので「誰だっけ?」となりがちである。そこをおさらいしたい。
ウサ、メグ、ドーサを覚醒に導いた存在
クミウンは何を隠そう、朝の国の登場クラスキャラを覚醒に導いた存在だ。
メグは左道房、ウサは右道房、ドーサは上道房という組織に所属しているが、彼らの「覚醒」の時には師匠がクミウンと接触し、それぞれの覚醒を手助けしている。
ウサとメグの覚醒依頼
まずは、ウサとメグの覚醒依頼で印象的なシーンから。
彼女らはハスラ崖の最奥の扉を開けて「神郷」という地に至る。
そこでは、左道房の祭主である「洪吉童(メグの師匠)」と、右道房の祭主である「貞花潭(ウサの師匠)」が、語らいながら碁を打っているところに出くわす。
そしてその場に姉の黒狐「クミウン」が現れて戦うことになるわけだ。
この時、プレイヤーはウサまたはメグ側の視点で物語を追っているので、なぜここにクミウンがいるのかもよくわからない。
場所も暗くて怪しいな…と思っているところにクミウンが突然現れ、イチャモンをつけて襲いかかってくる。
この時点で、彼女にハメられたと感じ、彼女が悪役に見えても仕方がない。実際、ウサは「有害無益な妖獣」と切り捨てている。
しかし、ウサとメグが意気がっている一方で、天狐であるクミウンに全く太刀打ちできないのだ。
ここで、クミウンの振る舞いや物言い、そしてシチュエーションに注目すると話が見えてくる。
クミウンは彼女たちに遠回しに「振り返れ」と言っている。この依頼は「覚醒」のための依頼、そして場所である。
黒い砂漠において「覚醒」とは、自分の忘れ得た過去を取り戻す精神の旅だ。
クミウンの一言をきっかけに、例えばメグであれば狐神と一体となって、元々持っていた能力を引き出すことに成功する。(なお、メグの狐神はクミウンやクミヒョンと関係があるかは明確になっていない)
ともかく、覚醒した彼女たちの攻撃がクミウンに突き刺さり、勝負は決まる。
クミウンは「汚れちゃったじゃない!」と悪態をつくも、その後、覚醒の仕上げを行うウサやメグを静かに見守っている。その姿に、敵意は見えない。
クミウンは「洪吉童(メグの師匠)」と、右道房の祭主である「貞花潭(ウサの師匠)」が捧げている酒につられてやってきているように嘯いている。
メグやウサを本当に殺すつもりだったか?という問いには「もちろん」と答えている。
だが、クミウンは洪吉童と貞花潭を若い頃から知っており、目をかけてきた。
彼らの教え子が立派に育つ姿を見に来た、あるいはそれ以上に導くために来たことは想像に難しくない。
ドーサの覚醒依頼
ドーサの覚醒依頼では、ドーサが最愛の人でもある師匠の「カン・ヒ」と再会する物語になっている。
既に故人となっているはずのカン・ヒとドーサが会うことができたのも、クミウンのおかげだ。
ドーサがイケメンだから、ということもありそうだが、おそらく死んでしまったカン・ヒと、狐狩りで命を落とした自分の姿を重ねていたのかもしれない。
(もうちょっとメタな話をすると、ウサやメグの覚醒で、クミウンの立ち位置がちょっと分かりづらかったこともあって、もうちょっと「味方寄り」に描こうとした可能性もある)
とにかく、ドーサとカン・ヒとの再会の場をクミウンは用意した。
ここで見逃してはならないのは、ドーサが突入したのは、カン・ヒが「ムカデの棲み処」の襲撃を受けているシーンだということ。
おそらく、ドーサが最も強く後悔をしている出来事だからだろう。愛するカン・ヒを自分の手で守り通せなかった後悔で、ドーサは今もなお苦しんでいるわけだ。
そして再びやってきたカン・ヒのピンチ。もう後悔したくないからこそ、ドーサは逃げずに立ち向かうことを宣言する。
しかし、強敵「イムギ」と対峙するには今までの武器では力が足りない。どうする!?
そこでクミウンが導き、ドーサは覚醒の力を得る。
実際にはカン・ヒが死んだ事実は変わらないが、ドーサの気持ちをいくらか成長させ、救ったであろう。
カン・ヒも師匠として、ドーサに何一つまともなことができなかったことを悔やんでいた。そして、死後に冥界で修練を積み、今回ドーサと再会する場をクミウンに依頼して設けてもらったのだ。
そうして、ドーサの覚醒のための最後の手ほどきを行って去っていく。
ドーサはカン・ヒを守り、カン・ヒは師匠として最後の修練を行う形でお互いの思いを成就させる、美しくも切ないストーリーだ。
なお、道術を極めることは生と死の世界をも超越するところに至るらしい。
その「神仙」の域に達することでまたカン・ヒと会えるだろうと、クミウンはドーサを励ますのだった。クミウンもカン・ヒに自分を重ねることで、気持ちが救われた一件だったかもしれない。
クミヒョンは存命で、その後も好いてくれる男(村長)がいるわけだが、クミウンは孤独である。妹のミヒョンだけが自分のために戦い続けてくれた。
紅林砦に九尾狐が現れる理由
ところで、朝の国の「紅林砦」という狩り場では、「白い九尾狐」と「黒い九尾狐」が現れる。これはもちろん、彼女たちだろう。
妹のクミヒョンはボス級の敵を3回倒すと必ず助けに来てくれる。クミヒョンは周囲の山賊を一層したあと、山賊を倒すためのバフを与えて去っていく。
そして、姉のクミウンはもうちょっとレアで、たまに出現する。こちらは、プレイヤーの怒りを大幅に上げて、普段ソロでは中々使えないような大技を使えるようにしてくれる。
ところで、彼女たちはなぜプレイヤーの応援をしてくれるのだろうか?
それは、紅林砦の敵こそが、彼女たちにとって宿敵だからだ。
九尾狐伝によると、紅林は元々彼女たち九尾狐を支援する人間たちの組織であり、有効的だった。
しかしある時、官軍と「ムカデの棲み処」の狐狩りが手を組んで、クミウンを討伐してしまった。
彼らは今も紅林砦の山賊たちに紛れ込んでいるおり、行商人から略奪するなど、元々の紅林の山賊たちとはかけ離れた憎き存在になっている。
それが、クミウン、クミヒョンが応援に来る理由だろう。特に、クミウンが持つ"怒り"が尋常ではないのは当然だ。
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