【PCレビュー】低予算ならこれに決まり!Ryzen 5 3600搭載のGALLERIA RT5はGTX 1660 Tiのパワーをガッツリ引き出す!
2024/01/05
第3世代RyzenのエントリーモデルであるRyzen 5 3600は評判がいいですね。
そこで今回はRyzen 5 3600とGTX 1660 Tiを搭載したゲーミングPC「GALLERIA RT5」をドスパラさんよりお借りし、使用感や性能をレビューしたいと思います。
Contents
GALLERIA RT5はどんなマシンなのか?
カンタンに3項目で紹介します。
必要十分を備えている
GALLERIA RT5はAMDのRyzen第3世代となるCPU、「Ryzen 5 3600(6コア12スレッド)」、グラフィックボードに「NVIDIA GeForce GTX 1660 Ti」を搭載したミドルタワーよりも小型のPCです。
グラフィックボードのGTX 1660 Tiは黒い砂漠のリマスターをFHDで60fpsクラス以上で動かす能力を持っています。
小型である
左側がGALLERIA RT5のケースのサイズ。ミドルタワーサイズのKTケース機より拡張性や各種ドライブなどの搭載数は劣るものの、全体的に一回りコンパクトで、重量も軽いです。
旧世代マシンからの買い替えや新規ゲーマーが買いやすいロープライス
GALLERIA RT5は「最高を求める人向けのマシン」ではありませんが、「エントリーモデルよりは少し良いものが欲しい」「本格的に3Dなゲームを遊んでみたい」というニーズにはバッチリ応えてくれるマシンでした。
興味を持っていただけたら以降のセクションを読んでみてください。
このマシンでどのようなことが出来るかをまとめています。
GALLERIA RT5のスペック、外観
まずはGALLERIA RT5のスペック詳細です。
ドスパラはBTOメーカーとして、注文時に細かなカスタマイズが可能です。
初心者がどのカスタマイズを選んでも動きますが、私の観点で無駄のないカスタマイズポイントを書いてみました。
※今回はメモリのみ16GBにカスタムしたレビュー機を利用させていただいています。
パーツ等 | 標準構成 | おすすめカスタマイズ |
OS | Windows 10 Home 64ビット | |
保証 | 持ち込み1年保証 | 3年延長保証 |
CPU | AMD Ryzen 5 3600 (3.60GHz-4.20GHz/6コア/12スレッド) |
|
CPUファン | AMD静音CPUファン | |
CPUグリス | ノーマルグリス | Thermal Grizzly製グリス |
グラフィック | NVIDIA GeForce GTX 1660 Ti 6GB (2スロット使用/DVI x 1/HDMI x1, DisplayPort x1) |
|
電源 | 500W 静音電源(80PLUS BRONZE) | オウルテック 650W 静音電源 (80PLUS PLATINUM / PT-650M) |
メモリ | 8GB DDR4 SDRAM (PC4-21300/4GBx2/2チャネル) |
16GB DDR4 SDRAM (PC4-21300/8GBx2/2チャネル) |
SSD | 240GB SSD |
512GB NVMe SSD (M.2 2280, 読込速度 3370MB/s, 書込速度 2030MB/s) |
ハードディスク/SSD | 1TB HDD | お好みで |
光学ドライブ | なし | お好みで |
カードリーダー | SDカードリーダー[SD / Micro SD (SDXC対応)]付属 | |
サウンド | マザーボード 標準 オンボードHDサウンド | |
ケース | ガレリア専用 KTMミニタワーケース(MicroATX) | |
LAN | ギガビットLANポート x1 (マザーボードオンボード) | |
マザーボード | AMD B350 チップセット マイクロATXマザーボード PCI-E x16 x1, PCI-E x1 x1 / メモリスロット x2(最大32GB) / SATA3 x4 / M.2 x1) |
|
入出力ポート | 前面:USB3.0 x2 背面:USB2.0 x2 USB3.0 x4 |
|
キーボード | なし | お好みで |
マウス | なし | お好みで |
※上記は執筆現在の構成となります。GALLERIA RT5商品ページで確認してください。
ケース外観
GALLERIA RT5のケースは、ドスパラのガレリア専用 KTMケースとなっています。ATX規格よりも小型のMicroATX規格用のケースです。
「185mm(幅)×395mm(奥行き)×370mm(高さ)」というサイズは、ミドルタワーよりも一回り小さく、ちょっと狭めのデスクスペースにも余裕を持って置くことが出来ます。
前面には2つのUSBポート、カードリーダー、マイク、ヘッドフォン端子があります。
標準では5インチベイに光学ドライブ(Blu-ray、DVDなど)がついていないので注意が必要です。オプションで追加することが出来ます。
ケース背面
背面はこのようなレイアウト。上に電源、真ん中にマザーボードからの端子類、下部にグラボなどのPCIスロットの端子があります。
マザーボード接続部
USBポートや音声ジャックがあります。
USBポートはUSB2.0~3.0(=3.1Gen1)となっています。
背面パネルの中央にはモニタと接続するための映像出力ポート(DVI-DやHDMIなど)がありますが、使わないので塞がれています。
このパネルより下部にあるグラフィックボードの端子とモニタを繋いでくださいね。
グラフィックボードの接続については後述します。
ケース内部
ケース内部はこのような感じになっています。
サイドパネルは後方の2つのネジを外せば簡単に外れるようになっているので、内部のお掃除などもしやすいですよ。
CPU&CPUクーラー
CPUはAMD Ryzen 5 3600が搭載されています。
最新型Ryzenのうち、6コア12スレッドというエントリー向けのモデルですが、その能力はかなりのものです。
後ほどベンチマークなどでIntel製品などと性能比較しますね。
CPUクーラーについてはAMD純正のWraith Stealthクーラーが搭載されています。トップフロー型です。
おすすめカスタマイズ
CPUクーラーの冷却力を更に引き出すために、CPUグリスも良い物を使うのが基本です。
Thermal Grizzly製グリスへの変更がおすすめです。
プロオーバークロッカーも利用している信頼性の高い高性能グリスです。
マザーボード
マザーボード
マザーボードにはASRockのAB350M-HDV R4.0が使われていました。
ASRockは個人的にも好きなマザボメーカーです。
https://twitter.com/Shimizu_OC/status/1063959313931063297
SSD、M.2スロット
標準では240GBのSATA SSDが搭載されますが、個人的には240GBではあっという間に容量が埋まってしまうと思います。
ゲーム1つが30GB~100GB超だからです。
おすすめカスタマイズ
カスタマイズでM.2スロットに装着する512GBのNVMe M.2 SSDを搭載することが出来ますので、そちらがおすすめです。
「512GB NVMe SSD (M.2 2280, 読み込み速度 3370MB/s, 書込速度 2030MB/s)」が最速のものになります。
4980円(税抜)というコスパは半端ない!
標準SSD(240GB)の読書速度
標準のGALLERIA RT5に搭載されている通常のSSDの読書速度は560MB/sくらいです。
NVMe M.2 SSDにするとめちゃくちゃ速くなります。
NVMe M.2 SSD(GALLERIA ZZでのデータ)の読書速度サンプル
ドスパラのNVMe M.2 SSDの参考速度(GALLERIA ZZ i9-9900KFで測定)がこちら。読み込み速度は3247MB/sと、標準SSDにくらべて6倍以上!全然違いますよね。
6倍のスピードが4980円(税抜)で得られるのでおすすめです。容量も倍に増えるのでゲームもより多く入れられます。
3.5インチベイ(SSD/HDD)
M.2ではないSSDやHDDは3.5インチベイに格納されます。1スロット空いているのでSSDを足すことも出来ます。
おすすめカスタマイズ
保存用のハードディスクとは別に、ハードディスク(追加1)でもう一台SSDを追加がおすすめです。
Samsung 1TB SSDを追加すれば、更に多くのゲームなどを同時にインストールしておくことが出来ます。
色々なゲームをとっかえひっかえ遊ぶ場合には良いですよ!私も合計で1.5TBくらいはSSDを使っています。
PCにおいて容量は正義です。いちいち再インストールしないですぐに別のゲームを遊べます。
メモリ
メモリは標準では4GB x 2で8GB。速度を活かせるデュアルチャネルです。
CPUクーラーはサイズ的にメモリ部分に干渉しないので、CPUクーラーを外さなくてもメモリは着脱可能です。
おすすめカスタマイズ
8GBで足りるゲームも多いと思いますが、黒い砂漠などは高画質時の推奨動作環境は16GBです。
今はメモリも安いので16GBにしちゃいましょう。
グラフィックボード
グラフィックボードはPalit製のGeForce GTX 1660 Ti(VRAM 6GB)が搭載されていました。
2スロットを専有します。GPU使用率が高くてもしっかり冷えるグラフィックボードでした。
Palitは比較的安価なグラボメーカーとして知られていますが、最近のPalitは冷却性能的にも良いと感じています。
モニタとのケーブル接続は、このグラフィックボードの端子に繋ぎます。
DisplayPort が1つ、HDMI が1つ、DVI-Dが1つとなっています。
電源
貸出機では、電源はAcbelの500W電源であるPCA013が搭載されていました。
電力的に使うのは高負荷時で200Wちょっとなので、500Wで十分と言えます。
おすすめカスタマイズ
電源のカスタマイズはこのグレードだと必須だとは思いませんが、信頼性の高い国産105℃耐熱アルミ電解コンデンサを利用した「オウルテック 650W 静音電源(80PLUS PLATINUM / PT-650M)」などはオススメです。
80PLUS PLATINUM規格に対応しており、省エネ性能もアップします。
光学ドライブ
DVDやBlu-rayなどの光学ドライブはオプション扱いになっていますので注意してください。
最近はドライバ関係もネットでDLするのがスタンダードになっており、光学ドライブの出番は確実に減っています。
PCでDVDやBlu-rayを見たい!という方や、お手持ちのソフト類のインストールなどでディスクドライブが必要な場合はオーダーしても良いと思います。
キーボード
キーボードは標準では付属せずオプションとなりますが、GALLERIAシリーズはキーボードにもこだわっています。
方式はメンブレンですが打感は良く、人を選ばず使えるキーボードといった印象です。
キー配置も一般的な109日本語フルキーボードなのですぐに使えるでしょう。
同時押しに対応
GALLERIAシリーズのキーボードは、エントリークラスのゲーミングキーボードでもあります。
PS/2でPCと接続した場合、赤枠内の最大24キーの同時押しに対応しています。WASDキーで移動するゲームでは、複数のキーを同時押しすることが多く、確実なレスポンスが求められます。
また、音ゲーみたいなゲームでも5つ6つのキー同時押しをすることがありますよね。
USB接続でも13キーが同時押しで反応します。
Windowsキー&アプリケーションキー無効化機能
ゲーム中に誤ってWindowsキーを押してしまうといった事故を防ぐため、Windowsキーとアプリケーションキーの機能を無効にする機能がついています。
連打機能
PS/2で接続した場合は、キーボード連打機能を利用することができます。連打オフ、秒間50回、または秒間120回の切り替えが可能です。
マウス
マウスも標準では付属せずオプションとなります。
マウスは有線のため持った感じが軽量で取り回しがしやすい印象を持ちました。
サイド左右に2つずつ、4つボタンがありますが、ちょっと小指側は押しにくいですね。
ただ、左右対称にボタンがあるので、左利き右利き問わずサイドボタンが使えるのは良いところです。
ホイールの手前についている黒いボタンで、ポインタのスピードを4段階のうちから瞬時に切り替えることができます。
付属するもの、しないもの
主な付属品
- PC本体、電源ケーブル
- 取扱説明書
標準では付属しないもの
- モニタ(ディスプレイ)
- モニタとの接続ケーブル
- マウス
- キーボード
- 光学ドライブ
- LANケーブル
など
GALLERIA RT5(Ryzen 5 3600搭載)のベンチマーク
ベンチマークテストとは、実際にマシンを動かしてどのくらいの能力かを測定するテストのことです。
専用のベンチマークソフトを使って行います。ある程度、マシンの動作レベルがわかりますよ。
※各ベンチマークの値は、私がドスパラより実機をお借りした時点でのものです。OSやソフトアップデート、ドライバ、個体差などで結果が異なる可能性があります。
Cinebench R15 (CPUベンチマーク)
Cinebench R15はCPUの純粋な性能を比較できるベンチマークとして多く利用されています。
CPU(マルチスレッド)
マルチスレッドでのCPUの総合力テストです。
マルチスレッドの能力が発揮されるのは以下のようなシチュエーションです。
- マルチスレッドに対応したゲームのプレイ時
- ゲームの実況配信
- 映像編集ソフトでの編集時
- 複数タスクを同時に行う時(ゲームを複数同時に実行など)
GALLERIA RT5は6コア12スレッドCPUとしてはi7-8700Kを抜いて最高のスコアをマークし、8コア8スレッドのi7-9700Kにもう少しで届きそうなスコアになりました。
CPU(シングルスレッド)
シングルスレッド性能は、1つのコアの1スレッドだけを使う場合の性能です。
ゲームでは複数のスレッドに上手く処理を配分できない部分もあることから、シングルスレッド性能も非常に重要な能力となります。
シングルスレッド能力はi9-9900K/KFやi7-9700Kと比べると10%程度劣る結果となっています。i7の前世代モデルであるi7-8700Kと比べた場合、ちょっと劣りますがいい勝負をしています。
FF14ベンチ(紅蓮のリベレーター)
FF14ベンチでは同じGTX 1660 Tiを搭載するGALLERIA ZT(i7-9700Kモデル)に対してほぼ同等のスコアを出してきました。
FF14はFHD解像度を最高品質で「非常に快適」に遊べるレベルです。
Division 2ベンチ(DX12)
Division2に内蔵されるベンチマーク機能です。DX12オンで1920x1080のテストを行いました。
(画像のプリセットが「カスタム」になっているのは垂直同期をオフにしているからです。)
グラボのGTX 1660 Tiがネックとなってfpsが決まってきます。余裕が出来始めるのは中設定以下です。
以下は低設定での結果です。
まだまだグラボ的に余裕があるとは言えないものの、十分に実用域です。低~中設定で遊ぶのが良さそうです。
3DMARK TimeSpy(DirectX12テスト)
定番のベンチマークソフト、3DMARKでのDirectX12テストです。
Time SpyではCPUでのスコアも算出するため、CPUの能力でも点差が大きく開きます。
Ryzen 5 3600とi9-9700K搭載GALLERIAの比較
GTX 1660 Tiを利用する場合、ゲーミング用途として評価の高いIntel CPUとRyzen 5 3600ではどれくらいスコアが違うでしょうか?
GALLERIA RTと同じGTX 1660 Tiを搭載し、CPUにはIntelの Core i7-9700Kを搭載しているGALLERIA ZTというマシンを以前レビューしたので、スコアを比較してみましょう。
比較詳細は以下の通りです。約4万円差のある9700Kとほぼ同等の結果が出ています。
ただし、CPUスコアはまだ9700Kの方が若干上です。
PC | GALLERIA RT5 | GALLERIA ZT |
CPU | Ryzen 5 3600(6C/12T) | i7-9700K(8C/8T) |
GPU | GTX 1660 Ti | GTX 1660 Ti |
Time Spy | 6319 | 6309 |
Time Spy グラフィックス |
6258 | 6104 |
Time Spy CPU |
6695 | 7802 |
3DMARK Fire Strike(DX11テスト)
ドスパラ発表のFireStrike(1920*1080 DX11)のスコアに、私が計測したGALLERIA RT5のデータを加えました。
Ryzen 5 3600とi9-9700K搭載GALLERIAの比較
DirectX11においても、9700Kが若干勝ちますがほぼ同等です。
PC | GALLERIA RT5 | GALLERIA ZT |
CPU | Ryzen 5 3600(6C/12T) | i7-9700K(8C/8T) |
GPU | GTX 1660 Ti | GTX 1660 Ti |
Fire Strike | 14255 |
14474 |
Time Spy グラフィックス |
15811 | 16167 |
Time Spy 物理スコア |
19526 | 18676 |
GTX 1660 Tiに合わせるCPUのまとめ
特に3DMARKにおいては、GTX 1660 Tiを利用する上では、Ryzen 5 3600とi7-9700Kでのベンチマークスコアは僅差でした。
どちらもGTX 1660 Tiの能力を高い次元で引き出せるCPUだと言えます。
価格差を考えれば新型Ryzenは非常にコストパフォーマンスに優れていると言えるでしょう。
ゲームの目安fpsまとめ(1920x1080)
ここからは実際にGALLERIA RT5でゲームをプレイしてのレビューをします。
fpsはシチュエーションやゲームバージョン、ドライバなどによっても異なりますのであくまでも参考程度で見て下さい。
今回はGTX 1660 Tiの動作に合わせて、それぞれのゲームで実用的なゲーム設定をチョイスしました。
各テストで取得した平均fpsを載せていきます。
- Fortnite(描画距離エピック、他最低設定):159.72fps
- Fortnite(最高画質「エピック」):106.57fps
- PUBG(画質「ウルトラ」):103.76fps
- PUBG(画質「非常に低い」):141.76fps
- FF14(最高画質):123.44fps
- Apex Legends (低設定):161.8fps
- BF5最高画質(オンラインのAERODROME):100.21fps
- BF5(シングルプレイ):89.46fps
- Division 2 中設定:105.67fps
- Monster Hunter : World 最高設定:64 fps
- 黒い砂漠ウルトラ設定:25.69 fps
- 黒い砂漠リマスター設定:82.07 fps
【Fortnite】フォートナイト
ゲーム内で任意の位置に建築が行えるフォートナイト。
建築物が増えてくるとオブジェクトによる演算負荷が増えるため、fpsが落ちるようです。
そのため、人が集結しそうな「チームランブル」の「スクワッド」モードで、建築物や人が画面内に増える終盤のfpsだけを採ってみました。
誰もいないところで木こりをしてる時のfpsなんて役に立たないですからね。
描画距離エピック、他最低(1920x1080)のfps
3D解像度はそのままに描画距離だけは最高にし、その他の装飾的な要素を低くしています。
平均fpsは159.72fpsとなりました。なお最小は143.9fpsです。一応144fps常用ラインに乗るでしょうか。
GTX 1660 Tiの使用率は50%まで行かない程度で、CPUがボトルネックです。
CPU3(2コア目1スレッド)だけがゴリゴリ使われており、負荷が偏ってしまっています。
こういったパターンではシングルスレッド能力でfps上限が上がります。
最高画質「エピック」(1920x1080)のfps
最高画質のエピックにした場合、平均106.57fpsとなりました。
GTX 1660 Tiの使用率が最高に近くなってきていて、ボトルネックになっています。
GPUでボトルネックが生じているため、CPU使用率はおとなしくなっています。
【PUBG】PLAYERUNKNOWN'S BATTLEGROUNDS
PUBGでは環境変化をなるべく避けるため、トレーニングモードの一定コースを周回して測定しました。
画質「ウルトラ」設定(1920x1080)のfps
平均103.76fpsを記録しました。
グラボの使用率が上限近くに至っていたのでこれはGTX 1660 Tiの限界です。
CPU使用率もそれなりに高いです。
画質「非常に低い」設定(1920x1080)のfps
画質を最低に下げると平均141.76fpsを記録しました。
この時はグラボ使用率が平均64%に下がりましたが、それでも負荷は高めに感じます。
CPU使用率はウルトラとあまり変わらない様子。
【FF14】Final Fantasy XIV
FF14では「地下霊殿 タムタラの墓所」でのパーティープレイ時のパフォーマンスをチェックしてみました。
最高画質設定、fps上限なし(1920x1080)
平均123.44fpsと非常に安定していました。
ボトルネックはGTX 1660 Tiです。
CPUは余裕がある感じです。
Apex Legends
Apex Legendsでは144fps以上を出したいですよね。
コマンドラインに「-novid -high -fullscreen +m_rawinput 1 -useforcedmparms -noforcemaccel -noforcemspd +FPS_MAX Unlimited」をつけ、fps上限解除をしてテストをしました。
設定は以下の通りで、比較的軽めの設定にしています。
Apex Legends(1920x1080)のfps
平均では161.8fpsを記録。144Hzディスプレイを十分活かせる性能でした。
GTX 1660 Tiもしっかり使い切りつつ
CPUも全コアで平均使用率が65~79%とばっちり。模範的な最適化がされているタイトルですね。
【BF5】Battlefield V
FPSとして美しいグラフィックスも特徴であるBF5。
最高画質設定(DXRはオフ)でどれくらい動くかを試してみました。
オンラインのAERODROMEマップ(1920x1080、最高画質設定)のfps
テスト時では平均100.21fpsが出ました。
オンラインなので立ち回りやエフェクトの量によって異なると思いますが、144Hzディスプレイを活かせる性能を持っています。
fpsも比較的安定していると言えます。
ボトルネックはGTX 1660 Tiです。
CPUもしっかり使っています。
シングルプレイ(大戦の書「ティライユール」>「平等」序盤)のfps(1920×1080)
BF5のシングルプレイでは最高画質設定(DXRはオフ)で、平均89.46fpsを記録しました。
オンラインのAERODROMEに比べると植物などの描写が多いために重さが出ているのだと思います。
こちらもネックはGTX 1660 Tiですが
CPUもオンライン同様にかなり使っています。
【Division 2】ディビジョン 2
Division2では「グランドワシントンホテル」のミッションで、4名で「中画質」設定でプレイしました。
グランドワシントンホテル(1920x1080)のfps
平均105.67fpsを記録しました。ほとんどのシーンでひっかかりもなく、快適にプレイできました。
CPU使用率が非常にきれいに整っていて、全12スレッドの使用率の平均が62~79%に収まっていました。
【MHW】モンスターハンター:ワールド
MHWをテストプレイ。画質は最高設定で、1920x1080解像度での動作を試しました。
瘴気の谷での1ミッション(1920x1080)
平均64.08fpsとなりました。60fps維持は難しいですが、最高画質でも60fps級のゲームプレイができそうです。
GTX 1660 Tiが限界まで使われています。
CPUも比較的全スレッドがバランスよく使われているように思います。
黒い砂漠
黒い砂漠は通常、フルウインドウより全画面モードの方が格段にfpsが出るのですが、Ryzen 5 3600の場合は全画面では逆にfpsが落ちてしまいました。
そこで今回はフルウインドウ画面モードでデータを取得しています。
【戦闘テスト】セレンディア神殿(1920x1080)
クザカが湧くセレンディア神殿内を一周しての平均fpsです。普段はほぼ人がいなくて環境変化が少ない場所なので、基本的なfpsをチェックするために使っています。
HIGH/ウルトラモード平均fps
ウルトラモードでは平均25.69fpsとなりました。これは仕方ないです。ウルトラが満足に動かせるのはRTX 2080 Ti搭載のGALLERIA ZZくらいです。
GTX 1660 Tiの使用率が限界に到達。
とはいえ、スクリーンショット用ならなんとか利用できると思います。
GPUボトルネックにつき、CPU側はまるで活かされていません。わかりやすいボトルネックの好例です。
HIGH/リマスターモード平均fps
リマスターも現行グラボを使い切るので、ほとんどグラボの能力でfpsが決まるようなものです。9700KのGALLERIA ZTに対してGALLERIA RT5はかなり善戦していると思います。
いずれにせよGTX 1660 Tiだとリマスターで80fps台がインゲームで出れば良い方、と考えたほうが良いです。
グラフィック設定による平均fps比較(1920x1080)
ウルトラやリマスターが比較的fpsが安定しているように見えるのは、GTX 1660 Tiを使い切っているからです。
VeryHighが乱高下しているのはGTX 1660 Tiに多少の余裕が出来ているから。
CPU負荷が戦闘時に高くなり、移動しているだけの時は低くなるからです。
グラフィック設定の感想としては、60Hzモニタークラスあればリマスターが思ったよりは使えそうです。街中などはリマスターで常用できるでしょう。
戦闘では、VERYHIGH以下の方が快適だと思います。MIDDLE/MIDDLEくらいで少しグラボ側に余裕が出てきます。
ナバン草原で羽根オオカミなどを狩ってみると、リマスターで80fps程度、MIDDLE/LOW設定まで落とせば90~150fpsで遊ぶことが出来ました。
温度や動作音、電力関係
画面に映るモノ以外も重要な要素。GALLERIA RT5を使ってみての心地よさにつながる部分をレビューします。
【CPU】アイドル時はクロックが自動ダウンして省エネに
Intelのi7/i9などのIntel Coreプロセッサでもそうですが、Ryzen 5 3600も特に負荷がかかっていない状況では自動的にクロックを下げて省エネ状態になります。
3.6GHzが標準の動作クロックですが、2.3GHzくらいまで下げることもあります。
室温30℃時、CPU温度はアイドルで42~50℃くらいです。
起動して放置している時(アイドル時)の消費電力は56W前後でした。
【CPU】高負荷時
CPU-Zでストレステストを掛けて全コアCPU使用率100%の状態でしばらく放置してみると、20分ほどで77℃くらいまで上がりました。(室温30℃時)
リテールクーラーなのでどうかな?と思いましたが正常動作としては問題ない温度です。
それにゲームでは全コア使用率100%が何十分も続くことはまずありえないので、温度面に関しては心配しなくて大丈夫だと思います。
【GPU】高負荷時
BF5を最高画質でワンゲームプレイした時の温度です。
GTX 1660 Tiには過酷な状況ですが、72~73℃で抑えています。こちらも問題ない温度だと思います。
高負荷時の消費電力
ゲームでGPUとCPUが両方高い使用率でも、消費電力は220W前後です。
i7-9700K + GTX 1660 TiのGALLERIA ZTでは250W前後だったので少し省エネ。
標準搭載の500W電源で容量は十分です。
PCのエアフローと動作音
GALLERIA RT5は小型ケースなので排熱がどうなっているか調べました。
写真の右側がケースの前方になります。前から吸って後ろから吐く空気の流れになっています。
下にあるグラボ、その上のCPUなどの排熱は背面ファンと電源ファンの2つでで排気しています。
天面近くにある電源ユニットは、自身で発熱しつつCPU/GPU熱を受けるため、内部温度が底面設置よりは上がりやすいかもしれません。
そのため、電源ファンも底面設置よりも温度が高くなり、多く回るかもしれません。
3.5インチストレージもエアフロールート上にないため負荷時の温度がやや上がりやすい印象です。
これらの点はどうしてもミドルタワーのGALLERIA KTケースよりはやや劣ってしまう点になります。
ミドルタワーのKTケースの場合
GALLERIA ZTなどのミドルタワーで採用されるKTケースの場合は、フロントからの吸気上にすぐに3.5インチベイがあり、SSD類がすぐに冷却されます。
そして排熱は電源ファン、リアファンの他、天面にも穴が開いているので天面ファンをつけて上方向に冷却することが可能です。
このあたりはそのまま「値段とサイズの差」と言えるでしょう。
全開ゲーム時のサイドパネル付近
黒い砂漠で全開で遊んでいる時の、サイドパネル付近の音がこれくらい。なお電源オフ時では38dBAくらいです。
音の大きさを伝えるのは難しいのですが、体感では一般家庭用のエアコンの動作音と同じくらいに感じます。
おススメの設置場所
GALLERIA RT5製品紹介ページより
音や温度を考えると、個人的に設置場所はドスパラさんのサンプル写真通り、デスクの下に置くのが良いと思います。
机の板が音を遮ってくれますし、床に近い方が冷たい空気を吸ってくれて冷却効率が高まります。
総評
良いところ
- GTX 1660 Tiの性能に対して十分かつ、バランスのいいCPU性能
- グラボのレベルに画質設定を合わせる必要はあるが、2019年仕様の重量級ゲームも快適に動かせる
- ケースが小さいので置き場所が厳しい人の選択肢になる
- ミドルタワーに比べると軽いので、力がない人でも設置しやすい
- 全体的に省エネ
- コスパを重視する人に向いている
惜しいところ
- SSD240GB、メモリ8GBと容量が少なめ。増やしてオーダーした方が良い
- 動作音は静かとは言えない。アイドルでも「動いてるなー」という印象
- 冷却ルート上に3.5インチストレージがないなど、ケース設計がやや古い
- 拡張のPCIeボードなどを挿す余裕はない(microATXなので仕方ない)
こんな人におすすめ!
「とにかく値段と性能で勝負!」というドスパラらしいコンセプトを感じる、ミドルタワーより一回り小さいmicroATXマシンです。
性能はこのクラスではしっかり出ていると思います。
新型Ryzenはやっぱりコスパで考えれば強いですね。i7-9700Kを搭載するミドルタワーのGALLERIA ZTのスコアに迫るものがありました。
- とにかく安くてしっかりゲームができる性能のPCが欲しい人
- GTX 1660 Tiに見合ったPCを考えている人
- PCの置き場所を取りたくない人
- 小型のPCで部屋をすっきりしたい人
- PC内のカスタマイズなどをあまりしない予定の人
以上に当てはまる方にはGALLERIA RT5は良い選択肢となるでしょう。
費用対効果ではぶっちぎりです。
画質面で妥協したくない!という人はこちらの記事などでまとめているRTX 2070以上搭載機をおすすめしておきます。
黒い砂漠は執筆現在、Ryzenの能力を活かしきれておらず、fpsがちょっと出ない感があります。
とはいえGTX 1660 Tiの性能限界と併せて考えた場合で言えば許せるレベルかなという感じもします。
この価格でFHDにおいて黒い砂漠をリマスター画質で60fpsでプレイでき、グラフィック性能を下げれば3桁fpsでプレイできるマシンはなかなか他にないと思います。
microATXクラスのマシンとしては価格を抑えつつバランスが取れた一台だと思います。
記事の内容は執筆、更新日時時点の情報であり、現在は異なっている場合があります。 記載されている会社名・製品名・システム名などは、各社の商標、または登録商標です。
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