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「黒い砂漠」をはじめ、PCゲームやゲーマー向けの情報をお届けするブログです。記事には商品やサービスのPRを含みます。

GALLERIA ZA9R-68XTレビュー Ryzen 5900X + Radeon RX 6800XTのオールAMDマシン

      2021/08/12

AMD製のCPU「Ryzen 5000」シリーズは、ゲーミングPC用のCPUとして性能が高く、人気を博しました。

AMDは「Radeon」というグラフィックボードも手掛けているのをご存知でしょうか。

最新ゲーム機であるPS5やXBOXでは、AMD製のSoC(CPU&GPUなどが統合されたチップ)が搭載されています。AMDはゲーミング用グラフィックでも実績があるのです。

そこで今回は、AMD Radeonのゲーム用モデルであるAMD Radeon RX 6800 XTを搭載したドスパラのゲーミングPC「GALLERIA ZA9R-68XT」をドスパラよりお借りしてテストしました。

CPUもAMD Ryzen 5900Xを搭載しており、AMDで統一したい人向けのマシンです。

NVIDIA GeForceと似ている点や違う点など、機能的な面もフォローしつつ紹介します。

Contents

レビュー機「GALLERIA ZA9R-68XT」の概要

今回レビューするGALLERIA ZA9R-68XTは、高性能CPUであるAMD Ryzen 5900Xと、AMD Radeon RX 6800 XTを搭載したゲーミングPCです。

DDR4-3200の高速なメモリを16GB搭載し、PCIe 4.0に対応した、読み込み5000MHz級のM.2 NVMe SSDを搭載しています。CPUクーラーは240mm簡易水冷です。

ドスパラのZシリーズということで、ハイパフォーマンスとコストパフォーマンスを両立するPCとなっています。

パーツ等 標準構成 おすすめカスタマイズ
OS Windows 10 Home 64ビット (ディスク付属)
CPU AMD Ryzen 9 5900X
(3.7GHz-4.8GHz/12コア/24スレッド)
CPUファン GAMMAXX L240 V2+(水冷CPUクーラー/RGB対応)
CPUグリス ノーマルグリス ナノダイヤモンドグリス OC7
など
グラフィック Radeon RX 6800 XT 16GB
(HDMI x1,DisplayPort x3)
電源 850W 静音電源
(80PLUS GOLD)
メモリ 16GB DDR4 SDRAM
(PC4-25600/8GBx2/2チャネル)
SSD 1TB Gen4 NVMe SSD
(M.2 PCIe Gen4x4,読込速度 5000MB/s,書込速度 4000MB/s)
ハードディスク/SSD なし 1TB SSD,8TB HDDなど
光学ドライブ なし お好みで
サウンド マザーボード 標準 オンボードHDサウンド
ケース ガレリア専用 SKケース (ATX) スタンダード(ガンメタリック)
LAN 1Gb 対応LANポート×1(オンボード)
マザーボード AMD X570チップセットATXマザーボード
PCI-Ex16 x1, PCI-Ex4 x1,
PCI-Ex1 x2 / メモリスロット x4(最大 128GB)/
SATA3 x8 / M.2 x2
入出力ポート 前面:USB 3.2 Gen1 Type-A x4
背面:USB3.2 Gen1 x6 / USB3.2 Gen2 x2
キーボード なし お好みで
マウス なし お好みで
保証 持ち込み1年保証 3年延長保証

※上記は執筆現在の構成となります。最新の内容はGALLERIA ZA9R-68XT商品ページでご確認ください。

テストに関しては基本的にレンタルをお借りした初期設定をベースにし、ゲーム用にチューニング、最適化するなどの処理は行っていません。

初心者の方などには紛らわしくなりますので「とりあえず吊るしの状態でこのくらいの性能が出ました」という観点でのレビュー記事を作成しています。

Ryzen & Radeonの組み合わせにおいては、Smart Access Memory(SAM)というCPUがVRAMへ直接アクセスできる機能があり、これをオンにすると今回のテストより少し性能が良くなる可能性があります。

GALLERIA ZA9R-68XTの外観と機能

外観

ケースはガンメタリックなグレーカラーです。前面パネルの周囲には逆U字型にLEDが設置されており、電源を入れると光ります。設定で色を変えたりオフにもできます。

アクリルサイドパネルから中を覗くことが出来ます。ファンなどが正しく動いているかを外から確認するためにも役立ちます。

前面のコンソール部分です。ストレージインジケータはストレージアクセスに応じて光ります。M.2 NVMe SSDアクセスでは光りません。

前面にはUSBポートが4つ、ステレオミニのオーディオ端子があります。斜めになっているので設置場所はデスクの上下を問わずアクセスしやすいです。

リアです。電源は底面配置です。

USB3.2 Gen1端子が6ポートある他、高速なUSB 3.2 Gen2端子(Type-A)が2つあります。USB 3.2 Gen2はUSB 3.2 Gen1の2倍となる、10Gbpsの上限速度となっています。

USB3.2 Gen1(USB3.0)
5Gbps
USB3.2 Gen2
10Gbps

ホコリの侵入を防ぐフィルターが充実

PCは長く利用しているとホコリが内部に侵入し、ヒートシンクやファンなどに付着して冷却性能低下を引き起こします。

ホコリの侵入を防ぐため、GALLERIAのケースは各所にフィルターが取り付けられています。

サイドの吸気口は細かなフィルターでホコリが入らないように工夫されています。

底面の電源吸気部も着脱可能なフィルターが取り付けられており、ホコリが電源内部に入りにくくなっています。

天面は物が置きやすいフルフラットになっていますが、ここもフィルターつき。分解して清掃も可能です。

ケース内部

ケースファンはフロント x2、リア x1に、140mmファンが搭載されています。裏配線のおかげで内部がすっきりしているため、エアフローは良好です。

3.5インチベイは電源カバー部の上にネジ止めされています。HDDを追加オーダーすると、ここに収まります。

マザーボード背面側です。背面側には2.5インチベイ(SSD用)2つついています。

主要な配線が背面側を通る「裏配線」になっています。配線はキレイに収まっていて、ケースカバーと干渉するようなことはありませんでした。

【M/B】X570シリーズマザーボード

貸出機ではマザーボードにASRock X570 Phantom Gaming 4が搭載されていました。

【CPU】AMD Ryzen 9 5900X(12C/24T)

CPUはAMD Ryzen 5900Xを搭載しています。

CPUクーラーは、貸出機ではDeepCool製の240mm簡易水冷ユニット「GAMMAXX L240 V2+」が搭載されていました。

水冷ヘッドとファンに12V RGB LEDが搭載され、起動していると光ります。

天面のファンが2基回転するため、動作中はそれなりのノイズがします。空冷とどちらの音が大きいかというと、水冷のほうが音がします。

そのぶん、冷却力は高いです。

Cinebench r15

マルチスレッド性能(当サイト調べ)

ドスパラPCで計測した中で、最高のマルチスレッド性能を誇ります。

Ryzen 9 5900X
12C/24T
3637
Ryzen 9 3900X
12C/24T
3160
i9-10900K
10C/20T
2627
Ryzen 7 5800X
8C/16T
2615
i9-10850K
10C/20T
2588
i7-11700
8C/16T(TDP制限解除)
2222
Ryzen 7 3700X
8C/16T
2105
i9-9900K
8C/16T
2060
i7-10700
8C/16T
1990
i7-11700
8C/16T(TDP65W)
1780
i7-9700K
8C/8T
1540
i7-10700
8C/16T(TDP65W)
1545
Ryzen 5 3600
6C/12T
1489
i7-9700K
8C/8T
1409
i7-8700K
6C/12T
1378
Ryzen 5 3500
6C/6T
1036

シングルスレッド性能

ゲームで重要とされるシングルスレッド性能も素晴らしい結果です。

Ryzen 9 5900X
12C/24T
267
Ryzen 7 5800X
8C/16T
266
i7-11700
8C/16T
243
i9-10900K
10C/20T
228
i9-10850K
10C/20T
227
i9-9900K
8C/16T
213
i7-9700K
8C/8T
212
i7-10700
8C/16T
211
i7-9700K
8C/8T
210
Ryzen 9 3900X
12C/24T
208
Ryzen 7 3700X
6C/12T
207
i7-8700K
6C/12T
201
Ryzen 5 3500
6C/6C
186

※当サイト調べ

【グラボ】AMD Radeon RX 6800 XT

グラフィックボードは、AMD Radeon RX 6800 XT 16GBが搭載されます。貸出機ではASRock製の3連ファンモデル「ASRock Radeon RX 6800 XT Phantom Gaming D 16G OC」が搭載されていました。

電源を入れると中央ファンが光ります。

電源ケーブルを外して撮影しています

電源は8pin x3を使用します。TBP300Wのグラフィックボードですが、それでもRTX 3080の320Wより低いです。

動作温度は全く問題ありません。黒い砂漠でGPU使用率を99%にさせる高負荷時でも、65℃程度に抑えています。(室温26℃)

動作クロックも2288MHzと高い値をキープしていました。

RTXシリーズと比べても引けを取らない性能

Radeon RX 6800 XTは、Radeonシリーズでもハイエンドに位置する機種です。

Tom's Hardwareによる総合評価

 

RTX 3090
100%
RTX 3080 Ti
97.9%
RX 6800 XT
93.5%
RTX 3080
93.2%
RTX 3070
76.3%
RTX 2080 Ti
77.4%
RTX 2070 SUPER
59.6%
RTX 3060
54.7%
RTX 2060 SUPER
50.6%
GTX 1080
45.2%
GTX 1660 SUPER
37.9%
GTX 1060
26.5%
出典:GPU Benchmarks and Hierarchy: Graphics Cards Ranked('21/7/31 現在)より抜粋

リジッドカードサポートによる強固な固定

電源ケーブルを外して撮影しています

グラボが約330mmと長く重量があるため、差し込んでいるPCIeスロットに負担がかかりやすいです。

そのため、GALLERIAシリーズ専用グラボステー(支え)である「リジッドカードサポート」で支えられています。

上下からガッチリとネジ止めされていますが、グラフィックボードの挟み込み部分はゴム製となっており、グラボを傷つけたりズレたりしないように配慮されています。

通販でPCを買う時代なので、輸送中の衝撃から守る仕組みは大切ですね。

モニタとの接続

モニタとの接続は背面上部ではなく、グラフィックボードの端子で繋いでください。

グラフィックボードの接続端子はHDMI端子x1、DisplayPort端子x3が搭載されます。

【M.2 NVMe SSD】PCIe 4.0対応

メインストレージであるM.2 NVMe SSDは、グラボの下に設置されます。

標準ではRead5000MB/sのM.2 NVMe SSD(PCIe 4.0規格)が搭載されます。一般的なSATA SSDの読み込みが500MB/sくらいなので10倍の速さです。

標準 NVMe SSD
3200MB/s
Samsung Gen4 NVMe SSD
7000MB/s
一般的なSATA SSD
500MB/s

 

【電源】850W 80PLUS GOLD

電源はブランド等の指定はなく、80PLUS GOLDという電源効率のグレードであることだけが指定されています。

貸出機では、電源にはSILVERSTONE製 VIVA850(850W電源)が搭載されていました。

消費電力

アイドル時
51W
黒い砂漠
471W
砂漠最小化放置
96W

消費電力は、ゲームであればトータルで470W程度です。850Wの電源であれば十分でしょう。

ただし、電源は消耗品なので、24時間起動の黒い砂漠プレイヤーやマイニングで利用する方などは、もうちょっと良いグレードにした方が良いと思います。

静音性や長寿命化などを狙いたい場合は、Seasonic 1000Wを選んでも良いでしょう。

【メモリ】16GB PC4-25600(DDR4-3200)

メモリはPC4-25600(DDR4-3200)の8GBが2枚で16GBとなっています。速度を活かせるデュアルチャネルです。

メモリは32GBがおすすめ

VRゲームなどのプレイ中は、メモリ使用量が16GB近くに達することもあります。可能であれば32GBにアップして注文した方が良いと思います。

動作音

電源オフ
37.4dbA
アイドル
37.8dbA
ゲーム中
44.2dbA

騒音計を使い、本体のサイド50cmからの動作音を測定しました。

CPU負荷が高まると、空冷よりは明らかにファンが回ることがわかります。大径ファンが2基天面についているので当然といえば当然です。

とはいえ、「ハイエンド機だから」と思えば納得できるかなと言う感じです。個人的には、デスクの下に置けば、普段使いとして気にならないレベルでした。

主要ベンチマーク

Radeon RX 6800 XTを搭載したGALLERIA ZA9R-68XTを、これまで当サイトでレビューしてきたGeForce系のPCと比較し、どの程度の性能なのかを見てみたいと思います。

CPU性能でも差がつくテストなので、単純にRadeon RX 6800 XTの持つパワーを比較するものではありませんが、BTOPCというパッケージとしての目安になるかと思います。

3DMARK TimeSpy (DX12)

グラフィックが美しい近年のAAA級ゲームで主に利用される「DirectX12環境」での性能を測るベンチマークテストです。

ここでの順位は私がテストしてきた機種の中では2位。NVIDIAのウルトラハイエンドGPUであるGeForce RTX 3090搭載機に次ぐ性能となっています。

GALLERIA ZA9C-R39
i9-10850K & RTX 3090
17355
GALLERIA ZA9R-68XT
Ryzen 9 5900X & Radeon RX 6800 XT
16599
GALLERIA UA9C-R38
i9-10900K & RTX 3080
16070
GALLERIA ZA7R-R38
Ryzen 7 5800X & RTX 3080
15258
GALLERIA XA7C-R38
i7-10700 & RTX 3080
14841
GALLERIA ZZ
i9-9900KF & RTX 2080 Ti
12899
GALLERIA XA7C-R37
i7-10700 & RTX 3070
12689
GALLERIA XA7C-R37(11700)
i7-11700 & RTX 3070
12036
GALLERIA ZG
i9-9900KF & RTX 2080 SUPER
11284
GALLERIA XF
i7-9700F & RTX 2070 SUPER
9529
GALLERIA AXV
Ryzen 7 3700X & RTX 2060 SUPER
8746
GALLERIA XA7R-R36
Ryzen 7 3700X & RTX 3060
8650

3DMARK Firestrike (DX11)

FF14、黒い砂漠、Microsoft Flight Simulator、APEX LEGENDS、PSO2 NGS、Assetto Corsaなど、多くの人気ゲームを動作させる「DirectX11環境」でのベンチマークテスト結果です。

ここでは圧倒的な差をつけてZA9R-68XTが1位となりました。要因としては、高いCPU性能と、Radeonの高いクロックが活きているものと思われます。

GALLERIA ZA9R-68XT
Ryzen 9 5900X & Radeon RX 6800 XT
36818
GALLERIA ZA7R-R38
Ryzen 7 5800X & RTX 3080
33583
GALLERIA ZA9C-R39
i9-10850K & RTX 3090
30630
GALLERIA UA9C-R38
i9-10900K & RTX 3080
29579
GALLERIA XA7C-R38
i7-10700 & RTX 3080
27076
GALLERIA ZZ
i9-9900KF & RTX 2080 Ti
26696
GALLERIA XA7C-R37
i7-10700 & RTX 3070
25964
GALLERIA ZG
i9-9900KF & RTX 2080 SUPER
24464
GALLERIA XA7C-R37(11700)
i7-11700 & RTX 3070
23187
GALLERIA ZG
i9-9700K & RTX 2080
22387
GALLERIA XA7C-R70S
i7-10700 & RTX 2070 SUPER
21148
GALLERIA AXV
Ryzen 7 3700X & RTX 2060 SUPER
19906
GALLERIA XA7R-R36
Ryzen 7 3700X & RTX 3060
19598

Final Fantasy XIV : 紅蓮のリベレーターベンチマーク (DX11,FHD) 

FF14はDirectX11タイトルであり、GPU性能もさることながら、CPU性能によって大きくスコアが変わりやすいです。

FF14は絶えず新しいベンチマークを出していますが、定規であるベンチマークソフトを変えてしまっては比較の意味がないので、私はずっと紅蓮をベースとしてベンチのデータを取り続けています。

1920x1080の最高設定テストでは、Ryzen 9 5900X & Radeon RX 6800XTのZA9R-68XTが1位でしたが、Ryzen 7 5800X & RTX 3080のZA7R-R38もほぼ同点となりました。

実際のところ、FHDなら13000点もあれば十分快適にプレイが出来ます。4Kで遊びたい場合、2万点ラインを超えるPCなら快適度が高いと思います。

GALLERIA ZA9R-68XT
Ryzen 9 5900X & Radeon RX 6800 XT
25835
GALLERIA ZA7R-R38
Ryzen 7 5800X & RTX 3080
25809
GALLERIA ZA9C-R39
i9-10850K & RTX 3090
24146
GALLERIA UA9C-R38
i9-10900K & RTX 3080
23242
GALLERIA ZA9C-R80T
i9-10900K & RTX 2080 Ti
22556
GALLERIA XA7C-R37(11700)
i7-11700 & RTX 3070
21750
GALLERIA XA7C-R38
i7-10700 & RTX 3080
21693
GALLERIA XA7C-R37
i7-10700 & RTX 3070
20767
GALLERIA ZZ
i9-9900KF & RTX 2080 Ti
20153
GALLERIA ZG
i9-9900KF & RTX 2080 SUPER
19271
GALLERIA XA7C-R70S
i7-10700 & RTX 2070 SUPER
18738
GALLERIA XA7R-R36
Ryzen 7 3700X & RTX 3060
17080
GALLERIA AXV
Ryzen 7 3700X & RTX 2060 SUPER
16625
GALLERIA XA7C-G60S
i7-10700 & GTX 1660 SUPER
14897

3DMARK Port Royal (DXR)

「リアルタイムレイトレーシング(DXR)」のベンチマークテストです。レイトレーシングでは、鏡や水などの反射物に自キャラや風景が映り込むような処理や、影の落とし方などの正確性が高く、従来手法よりリアリティが格段に増します。

その分、処理負荷も非常に上がります。そのため、あまりこれまではテストしてきませんでした。サンプルが少なくて申し訳ありません。

テストでは、Radeon RX 6800 XTはRTX 3090とRTX 3070の間にあるという結果になりました。しかしこれはあくまでも第一世代レイトレタイトルでの話でしょう。

GALLERIA ZA9C-R39
i9-10850K & RTX 3090
12341
GALLERIA ZA9R-68XT
Ryzen 9 5900X & Radeon RX 6800 XT
9097
GALLERIA XA7C-R37(11700)
i7-11700 & RTX 3070
7757
GALLERIA XA7R-R36
Ryzen 7 3700X & RTX 3060
4934

Watch Dogs Legion (DXR, ハイレゾテクスチャ有,FHD)

GeForceに特化して作られた第二世代のレイトレタイトル、Watch Dogs Legionのベンチマークを試してみます。

ここでは、Radeonは全く力を発揮できていません。

最高設定をベースにレイトレーシングも最高設定、DLCのハイレゾテクスチャもオンという超高負荷の設定では、平均フレームレートはレイトレエントリークラスのRTX 3060にも劣ってしまいました。

理由として、GeForce RTXシリーズでは「RTコア」という、レイトレーシング専用の処理コアを搭載しているのに対し、Radeonはそれがないからだと思われます。

GALLERIA ZA9C-R39
i9-10850K & RTX 3090
69fps
GALLERIA ZA7R-R38
Ryzen 7 5800X & RTX 3080
66fps
GALLERIA XA7C-R37(11700)
i7-11700 & RTX 3070
54fps
GALLERIA XA7C-R37
i7-10700 & RTX 3070
48fps
GALLERIA XA7R-R36
Ryzen 7 3700X & RTX 3060
38fps
GALLERIA ZA9R-68XT
Ryzen 9 5900X & Radeon RX 6800 XT
32fps

VRMark Orange Room

VR環境での快適性を示すVRMark Orange Roomのテストです。2264x1348の解像度を想定しています。

Oculus Riftの最低要件はもちろん、VRMarkの推奨fpsを余裕でクリアしています。

軽めのVRゲームには十分な力を持っていると言えるでしょう。

GALLERIA ZA7R-R38
Ryzen 7 5800X & RTX 3080
368.51fps
GALLERIA ZA9R-68XT
Ryzen 9 5900X & Radeon RX 6800 XT
301.08fps
GALLERIA XA7C-R37(11700)
i7-11700 & RTX 3070
286.83fps
GALLERIA XA7R-R36
Ryzen 7 3700X & RTX 3060
244.7fps
GALLERIA XL7C-R36
i7-10875H & RTX 3060
171.18fps
VRMark推奨fps
109fps
Oculus Rift最低必要fps
81fps

※当サイト調べ

VRMARK Blue Room

重量級のVR環境をテストするBlue Roomでは、5120x2880という高解像度を想定しています。こちらも、VRMarkの推奨スコアを突破しています。

GALLERIA ZA9C-R39
i9-10850K & RTX 3090
131.09fps
GALLERIA ZA9R-68XT
Ryzen 9 5900X & Radeon RX 6800 XT
118.67fps
VRMark推奨fps
109fps
GALLERIA XA7C-R37(11700)
i7-11700 & RTX 3070
85.18fps
Oculus Rift最低必要fps
81fps
GALLERIA XA7R-R36
Ryzen 7 3700X & RTX 3060
54.93fps
GALLERIA XL7C-R36
i7-10875H & RTX 3060
54.37fps

※当サイト調べ

PCMARK 10 EXTENDED

PC MARK 10 EXTENDEDでは、ウェブブラウズや写真編集、ビデオチャット、Excelなどのスプレッドシート、デジタルコンテンツ制作、そしてゲーミングまでの総合的な評価を算出してくれます。

GALLERIA ZA9R-68XTはプレミアムクラスのPCとしての実力があり、これまでのテストで1位の結果となりました。

GALLERIA ZA9R-68XT
Ryzen 9 5900X & Radeon RX 6800 XT
11252
GALLERIA ZA7R-R38
Ryzen 7 5800X & RTX 3080
10571
GALLERIA UA9C-R38
i9-10900K & RTX 3080
10434
GALLERIA ZA9C-R39
i9-10850K & RTX 3090
10354
プレミアムゲーミングPC
10311
GALLERIA XA7C-R38
i7-10700 & RTX 3080
9887
GALLERIA XA7C-R37(11700)
i7-11700 & RTX 3070
9623
ハイエンドゲーミングPC
9466
GALLERIA XA7C-R37
i7-10700 & RTX 3070
9337
ゲーミングPC
8753
GALLERIA XA7R-R36
Ryzen 7 3700X RTX 3060
8105
GALLERIA XL7C-R36
i7-10875H & RTX 3060
6934
ゲーミングノートPC
5773
オフィス用ノートPC
3916

※当サイト調べ

ゲーム12タイトルの平均fps

比較的動作が重いAAA級タイトルや、高いフレームレートが求められるFPS/TPSなどのゲームタイトルを中心に計測したものの平均値です。

FHD(1920x1080)
194.3fps
WQHD(2560x1440)
158.8fps
4K(3840x2160)
106.9fps

 

計測タイトル

  • Red Dead Redemption 2 ベンチマーク(Vulkan)
  • Microsoft Flight Simulator 2020 東京上空(DX11)
  • VALORANT 射撃場ソロテスト(DX11)
  • Apex Legends トレーニングモード(DX11)
  • Final Fantasy XIV 暁月のフィナーレベンチマーク(DX11)
  • モンスターハンターワールド:アイスボーン 「深雪のダイバー」ゲームプレイ(DX12)
  • Division2 ベンチマーク(DX12)
  • 黒い砂漠 リマスターモードゲームプレイ(DX11)
  • Watch Dogs Legion ベンチマーク(DXR)
  • Assetto Corsa ベンチマーク(DX11)
  • Cyberpunk 2077 ゲームプレイ(DXR)
  • GodFall ベンチマークモード(DXR)

 

【RDR2】Red Dead Redemption 2

RDR2は、高画質な設定で4K解像度にて平均60fps以上で遊ぶことが出来るでしょう。

「画質重視」最高設定 (Vulkan) 平均フレームレート

FHD
114fps
WQHD
95fps
4K
62fps

精密プリセットレベルを「画質重視」の最高側にスライダー設定し、ベンチマークモードの値を取得しています。

【MSFS2020】Microsoft Flight Simulator

Microsoft Flight Simulatorは、重い都市部として「東京上空」を、軽い郊外として「富士山周辺」をサンプリングしました。

Sim Update 5でかなり軽くなり、良好な値が出るようになりました。

東京上空 ウルトラ設定 (DX11) 平均フレームレート

FHD
72fps
WQHD
67fps
4K
42fps

生成オブジェクトが多くて重い東京上空でテスト。羽田空港を離陸し、東京スカイツリーまで移動した際の平均fpsを測定しました。

空港付近は重いものの、離陸してしまえばかなり軽くなります。いずれの解像度でもGPUを使いきっています。

富士山周辺 ウルトラ設定 (DX11) 平均フレームレート

FHD
112fps
WQHD
88fps
4K
45fps

郊外ではウルトラ設定でもFHDで100fpsを越えるため、アクロバット飛行などのアクション性の高い操縦もこなせるでしょう。

VR (DX11) 平均フレームレート

Oculus Quest 2を使い、VRでの平均フレームレートを取りました。解像度は4128x2096です。120Hz上限設定ですが、60fps上限として見ていただけると良いと思います。Oculus Quest 2では61~119fpsではハーフリフレッシュレートとなり、実質60fps上限のような挙動となるためです。

東京上空
56fps
富士山周辺
59fps

VRで遊ぶにも十分なフレームレートが出ていました。

VALORANT

VALORANTでは、十分実戦に耐えるフレームレートを出しています。

射撃場 最高設定(DX11)平均フレームレート

FHD
499fps
WQHD
487fps
4K
435fps

トレーニング用の射撃場を使って最高設定でテストしました。フレームレートが比較的落ちやすい「オーディン」を使ってスキルテストからスパイク解除シナリオまでを通してプレイした際の平均フレームレートです。

ソロでのテストなので、実プレイでのfpsはこれより落ちると思いますが、十分高い水準にあると思います。

Apex Legends

Apex Legendsでは最高画質設定でも十分に戦えるフレームレートが出ています。

トレーニングモード 最高設定 (DX11)平均フレームレート

FHD
298fps
WQHD
256fps
4K
147fps

画質を最高設定にして変化の少ないトレーニングモードを進めた場合の平均fpsを測定しました。

トレーニングモードは負荷が低めなので、実プレイ時にはもっとfpsが落ちると思いますが、十分なフレームレートと言えるでしょう。

【FF14】Final Fantasy XIV

FF14は、4Kモニタでも快適なプレイが出来ると思います。

暁月のフィナーレベンチマーク 最高設定 (DX11)平均フレームレート

FHD
193fps
WQHD
145fps
4K
91fps

最新の暁月のフィナーレベンチマークでは、FHD、WQHDはもちろん、4KでもMMORPGとして全く問題のない性能を発揮しました。

【MHW:IB】モンスターハンターワールド:アイスボーン

モンスターハンターワールド:アイスボーンは、美しいハイレゾテクスチャパックDLCを使用し、最高画質状態でのテストを行いました。

クエスト「深雪のダイバー」最高設定+ハイレゾテクスチャパック (DX12)平均フレームレート

FHD
146fps
WQHD
97fps
4K
50fps

MHW:IBのテストでは「深雪のダイバー」クエストでチェックしました。DX12で雪品質も最高設定でプレイしました。HDRはなしです。ハイレゾテクスチャパックを使用しています。

ダイナミックレンジもよほど良いHDRディスプレイでなければ効果が感じられないので32bitとしています。

FHDならハイレゾテクスチャありでも平均144fpsオーバーを達成。WQHDでも60fps超級のプレイができそうです。4Kについては60fpsにちょっと届きませんでした。

Division 2

シューティングゲーム初心者にもおすすめの、オープンワールドのルートシューターです。

ベンチマークモードで最高画質のテストを行いました。

ベンチマークモード ウルトラ設定 (DX12) 平均フレームレート

FHD
188fps
WQHD
128fps
4K
68fps

比較的重いゲームですが、FHDでは144fpsを超えます。WQHDくらいまでなら最高設定でストレスなく遊べそうな値です。

シューターの中ではPvEが主体のタイトルなので、画質重視で4K60fpsでも十分遊べると思います。

黒い砂漠

黒い砂漠はリマスターでWQHDくらいまでの解像度で遊ぶのにぴったりの性能です。4Kもストーリーレベルの戦闘、冒険であればこなせるでしょう。

戦闘では好みに応じてVERY HIGH以下に落とした方が良いかもしれません。

テストでは、クザカが湧くセレンディア神殿内を一周しての平均fpsとしています。

戦闘については周回上で攻撃を行うポイントと使用スキルを決め、なるべく各テストで差がないようにしています。

屋外の実戦的なフレームレートより結果が良い方に出ますがご了承ください。

SMTオフの12コア12スレッド設定でテストしています。

セレンディア神殿 HIGH / ウルトラ (DX11, HTTオフ)平均フレームレート

FHD
77fps
WQHD
55fps
4K
22fps

最高画質のウルトラでは、FHDやWQHDなら使えるかなと言う感じです。

セレンディア神殿 HIGH / リマスター (DX11, SMTオフ)平均フレームレート

FHD
205fps
WQHD
138fps
4K
67fps

リマスターではFHDや2560x1080のウルトラワイドモニタなどが実用的な解像度だと思います。4Kで平均60fps出ていますが、戦闘用には厳しいでしょう。

セレンディア神殿 HIGH / VERY HIGH (DX11, SMTオフ)平均フレームレート

FHD
208fps
WQHD
196fps
4K
117fps

VERY HIGHまで落とすと、4Kでも平均100fpsを越えました。

セレンディア神殿 HIGH / VERY LOW (DX11, SMTオフ)平均フレームレート

FHD
234fps
WQHD
239fps
4K
206fps

VERY LOWまで落とすと、CPUのボトルネックとなって、FHDやWQHDではあまりフレームレートが変わらなくなります。

Watch Dogs Legion

Watch Dogs Legionでは、レイトレは諦める必要があります。

ベンチマークモード レイトレ最大、最高設定、HD Texture Pack (DXR)平均フレームレート

FHD
32fps
WQHD
22fps
4K
18fps

レイトレ最大の最高設定です。

Radeon RX 6000シリーズで初めてレイトレに対応になったのですが、GeForceと違いレイトレーシング専用のコアなどがないため、フレームレートが出ません。

ベンチマークモード レイトレオフ、最高設定、HD Texture Pack (DX12)平均フレームレート

FHD
108fps
WQHD
87fps
4K
53fps

レイトレを使わないDX12の場合は高い性能を誇り、WQHDくらいまでが実用解像度となります。4Kも遊べないことはありません。

Assetto Corsa

MODなどを入れられるレーシングシミュレータ「Assetto Corsa」のベンチマークモードの結果です。インストール直後での最高設定です。

ベンチマークモード 最高設定 (DX11)平均フレームレート

FHD
196fps
WQHD
153fps
4K
89fps

Assetto Corsaでは、FHD&WQHDなら重い首都高MODもSolなどのMODを入れて遊べるレベルです。4KやVRだと多少設定に調整が必要でしょう。

サイバーパンク2077

サイバーパンク2077では、比較的重かったワトソンのカブキ地域、銃砲店付近で18:00~19:00の間のフレームレートを計測しました。

レイトレーシング:ウルトラ(DXR)平均フレームレート

FHD
34fps
WQHD
21fps
4K
10fps

Watch Dogs Legionと同じく、レイトレは厳しいです。

ウルトラ(DX12)平均フレームレート

FHD
115fps
WQHD
79fps
4K
40fps

レイトレなしのDX12なら高いポテンシャルを発揮します。

GodFall

PS5のローンチタイトルにもなった、ルータースラッシャーアクションRPGです。Radeonでもレイトレーシングが実用レベルで利用できる作品です。

また、AMD FidelityFX Super Resolution(FSR)という超解像度技術によって、GeForceのDLSSのようにフレームレートを上げることが出来ます。FSRについては以下の記事もご参照ください。

 

ベンチマークテストの結果を掲載しています。実ゲームだともう少し下がるようです。

レイトレーシングオン(DXR)、最高設定、FSRオフ

FHD
142fps
WQHD
105fps
4K
55fps

 

レイトレーシングオン(DXR)、最高設定、FSR Ultra Quality 

FHD
159fps
WQHD
135fps
4K
81fps

 

Radeonを使う上で知っておきたいポイント

GeForce使いの人が気になりそうな点をまとめましたので、こちらもご覧ください。

【総評】高性能だが遊ぶゲーム(設定)をちょっと選ぶ

Radeon RX 6000シリーズはレイトレーシングに対応するなど、GeForceに迫る機能を持ち、高い性能を持っているグラフィックボードであることがわかりました。

4Kやレイトレなどの高負荷なタイトルではちょっと弱いですね。レイトレにせよ4Kへの超解像度技術にせよ、まだNVIDIA GeForceが優勢です。

課題としては超解像度技術のFSRがDLSSに対して今後どのくらいのシェアを広げられるかと、レイトレ性能をどうやって上げるかでしょう。

VRAM搭載量は16GBと多いです。今回は、MHW+High Resolution Texture Packを利用した場合に12.5GB程度のVRAM使用量となりました。

それでも、平均フレームレートはVRAMにGDDR6X 10GBを搭載したRTX 3080とそう変わりません。

以上のことから、ゲーミング用途としてはサポートするゲームが充実しているGeForce RTXシリーズの方が一般向け、初心者向けだろうと思われます。

しかし、レイトレ対応タイトルにあまり興味がない方には、現状でも選択肢となりえる強力なスペックを持っていることは事実でした。

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CPU:Ryzen 9 5900X
GPU:Radeon RX 6800 XT
メモリ:16GB
ストレージ:1TB(Gen4 NVMe) NVMe SSD

 


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