Forza Horizon 5レビュー。楽しさのポイントと必要なPCスペック
2021/12/23
先日PCレビューの際にレースゲームのForza Horizon 5に触れたのですが、これが思いの外面白かったのでゲーム自体のレビューも書いてみようと思いました。
なお、レビューはWindows版、Xbox Game Passでのプレイを元にしたものです。PC版で必要なスペックについてもちょっと意外な点があったので最後に記します。
※2022/1/12 必要VRAM関連の補足、おすすめPCの追加
Contents
オープンワールドレースゲームの金字塔的作品
Forza Horizon 5はシミュレーション系のForzaシリーズの遺伝子を受け継いだ、カジュアル系のオープンワールドレースゲームです。
レースゲームとオープンワールドの相性はとても良く、シームレスにどこまでも走っていけるのは「サーキット」に限定されたタイトルとは一線を画す楽しみがあります。
「楽しいゲームづくりのお手本」みたいなゲームです。
メキシコで自由なカーライフを楽しもう
Forza Horizon 5はメキシコが舞台。Horizon フェスティバル メキシコの参加者としてゲームが始まります。
飛行機から車ごと飛び降りてレースに参加するド派手なチュートリアルを抜ければ、突如として自由度が高い世界が広がっています。もうこの時点で「あとはご自由にどうぞ」というわけなのです。
最初はまだ道路も未開拓で、いくつかのイベントが有るだけに見えますが、イベントをどんどんクリアしていくとマップ中がイベントだらけになるでしょう。
イベントレースとしては、舗装路を走る「ロードレース」、荒れ地を走る「ダートレース」、舗装路や荒れ地両方を走る「クロスカントリーレース」、夜間に一般車アリで競う「ストリートレース」、変わったお題をこなす「PRスタント」などがあります。
その他に特定区間のドリフトポイントを競う「ドリフトゾーン」、スピードを競う「スピードトラップ」、ジャンプの飛距離を競う「危険標識」、自由なルートで野山を駆け巡って目標地点を目指す「トレイルブレイザー」など、オープンワールドでそのまま突入できるイベントもたくさん設置されています。
あちこちに設置された「ボーナスボード」は、体当たりで破壊すると経験値やファストトラベルの値引きなどの効果があります。あの高さに到達するには大ジャンプを決める必要がありそうです。
車の写真を撮るコンテンツもあります。市街地は夜の風景がとても美しく、フォトモードの撮影にぴったり。
最初から高性能なスーパーカーでブッ飛ばせる
最初からいろいろなランクの車が与えられているのもForza Horizon 5の特徴です。
よくあるレースゲームは成り上がり方式で、「最初はこの最低ランクの車でスタートだ」という、RPGで言えばLV1からレベル上げをするようなお約束の立ち上がりがあるわけですが、Forza Horizon 5は最高ランクの車が最初から開放されています。
なので、超ハイスピードなレースを最初から楽しむことも可能です。
とはいえ、初心者の方がハイスピードな車のレースを楽しめるのでしょうか?
誰でも楽しめる難易度設定
ご安心ください。Forza Horizon 5の偉いところは、ゲームを買った誰もが楽しめるように、プレイハードルを限りなく低く設定している点にあります。
操作系で言えばアシスト機能が充実しており、ハンドルも自動で切らせることができます。FPSで言えばオートエイムくらいの強力さです。
レースゲームのド初心者でも、キーボードでアクセルワークをするだけでも最低難易度のNPCレースに勝てるというわけです。最高ランクの車でも、爆速である程度高速に走ってくれます。
速度感に慣れてきたら段々アシストを外して、ブレーキとハンドルに軽めのアシストをつけるくらいで十分にレースを楽しめるでしょう。
ベテランドライバーであれば、全部アシストを切ってリアル寄りの挙動にすることも可能です。
敵車の難易度も、初心者向けの「観光客」から、ベテランでも勝つのが難しい「神」レベルまで、幅広く変えられるので、そちらで難易度調整しても良いでしょう。
そして、フルアシスト状態を「ボーナス0%」として、アシストを切っていくと「ボーナス」という形でもらえるゲーム内通貨が増えるんですね。
ゲームに慣れたら補助を外して、たくさん稼げるように頑張ろう!というわけですが、別にアシストつけまくりで、数をこなして稼いでも良いわけです。
また、レースも必ずしも1位になる必要はなく、消化扱いになります。何度も同じレースをやり直す必要はありません。
事故ったら時間を戻せばいいじゃない
壁に突っ込んでしまったらレースを最初からやり直すのがレースゲームのお約束でした。
そんな状況に革命をもたらしたのが、ボタン1つでレースの時間を数秒前まで戻す「リワインド」機能です。
こんな感じで、ジャンプの着地に失敗してズッコケちゃった時でも、時間を戻してジャンプ前からやり直せちゃう。この便利さを一度味わっちゃうと他のレースゲームができなくなっちゃいますね。
今攻めているコーナーやジャンプスポットなどを何度もやり直せるリワインド機能は本当に神機能だと言えます。
「コレクション」ってみんな好きですよね?500台以上用意しました
そして、登場する車種の多さも魅力です。
結局、Forza Horizon 5って何をするゲームなのかと言うと、好きな車を集めて眺めたり、走らせたり、色を塗ったりして楽しむゲームだと思います。
身近な日本車からイタリア製のスーパーカーまで、魅力的な実車がたくさん登場します。そして、それぞれのメーカーの車をすべて集めると、ボーナスがもらえたりする。
こういったコレクション要素、好きな人多いですよね。
それぞれの車も、内装までしっかり作り込まれていて、FORZAVISTAというモードでは自由に眺め回すことが出来ます。
このクオリティで500車種以上作るって、めちゃくちゃ大変ですよね。所有してデザインを眺めて写真を撮って楽しむことも出来ます。また、FORZAVISTAではレイトレーシングが活用されているため、影や反射が特にリアルです。
車はあらゆるタイミングで手に入る
Forza Horizon 5では、車を入手するチャンスが多数設けられており、どんどん入手してどんどん乗り換える楽しみがあります。ゲームを始めてからあっという間に手持ちが数十台になりますよ。
レベルアップでWHEELSPIN
車を走らせているとあらゆるタイミングで経験値(XP)が手に入り、レベルアップします。レベルが上がるとHORIZON WHEELSPINというルーレットが回ります。この時に車が当たることがあります。
アコレードの商品
アコレードというのは簡単に言えば「目標」で、クリアすると新たなレースを開放するためのアコレードポイントなどがもらえます。めちゃくちゃたくさんあるのですが、アコレードの中で右上に車マークがついている項目の場合、車が報酬としてもらえます。
フェスティバルプレイリスト
毎週変わるお題目に沿ってポイントを貯めることで車がもらえたりします。この辺はオンラインゲーム的で「毎週きっちり攻略」という感じではありますが、その分価値ある報酬が得られます。
他のプレイヤーからのギフトドロップ
Forza Horizon 5では、ランダムな他のプレイヤーに対して、自分の車をプレゼントすることが出来ます。これまでに入手したもの(特にWHEELSPIN)でダブってしまった場合などは、私も贈ったりしています。
受け取る側はその対象に選ばれると、特定の場所で受け取りができます。場合によってはかなり価値の高いマシンだったりします。贈り主に簡単なお礼のメッセージを送ることも出来ます。こういったライトなコミュニケーションも嬉しいですね。
掘り出し物
マップ上の紫のゾーン内には寂れた納屋があり、近づくと隠されていたボロボロの車が見つかります。仲間が修理をしてくれて、しばらくすると自分の車として使えるようになります。
中古車売買
中古車売買では、ギフトドロップと同様、ダブリの処分のために安価で車が出品されていることがあります。自分がまだ手に入れていない車などをお得に早く手に入れたい時に利用します。
チューニングは本格的
Forza Horizon 5はシミュレーション系のForzaをベースにしたシステムとなっていて、チューニングの細かさはなかなか本格的です。
エンジン、足回り、車体軽量化、ホイールのドレスアップ、エアロパーツの装着、そしてエンジンや駆動方式の換装まで、愛車の細部に渡るまでカスタマイズが可能です。
チューン項目も抜かりなし。タイヤの空気圧、ギア比、サスペンションの硬さ、デフの効き具合など、非常に細かく作られています。
そして、それをきちんと活かすことが出来る乗り味が特徴です。
きっちり演算している証拠として、現在の車両の状態がわかる「テレメトリ」を表示させることも出来ます。
この車は何Gでのコーナリングが出来るのかとか、各タイヤのどこが接地しているのかなど、チューニングに役立つ情報が得られるわけですね。
この細かさや再現度だと、カーレースゲーム初心者は難しく、ちょっと面倒に感じる人も少なくないでしょう。
そういう方は、他のプレイヤーが作ったチューニングを手軽に試すことも出来るので安心してください。興味が出てきたら自分でチューンをやってみると奥深さを感じられると思います。
また、見た目に関してもエアロパーツやデカールでの装飾も可能なので、愛着が湧くと思います。
外国人相手でも安心!簡単コミュニケーション
フリーロームでウロウロしていると、他のプレイヤーがやってきて一緒に走ったりすることもあります。特に目的なく、一期一会のツーリング的に楽しむのもなかなか楽しかったりします。
Forza Horizon 5ではFORZA LINKという機能でごくごく簡単な定型文を打つことが出来ます。
このくらいの簡単なコミュニケーションがちょうどいいんですよね。海外のプレイヤーとも一緒に遊ぶことになるので、各言語に対応した定型文は助かります。
定型文の設定内容は挨拶以外にもかなりの量があるので、個性を出すことが出来ます。
Forza Horizon 5を快適に動かせるPCスペックはここに注意!
PC版のForza Horizon 5を遊ぶ上では、どのくらいのスペックが必要なのか?という点について、実際にゲームを結構プレイしてわかったことなどを含めて紹介します。
画質プリセット「最低」と「エクストリーム」の違い
画質プリセットの「最低」と、最高のプリセットである「エクストリーム」を比較してみます。
最低画質
最低画質は影がガッツリ省略されており、オブジェクトが浮いたような感じになっています。この画質でゲームをしていると、ちょっと旧世代のゲームのような印象を受けます。
エクストリーム
最高画質と言える「エクストリーム」では各オブジェクトの影が適切に描画されており、特に建物の陰影などによって自然な感じになります。
【重要】グラボのVRAM搭載量で画質上限が決まる (2021/1/12追記)
ただし、エクストリーム設定はVRAM8GBでは厳しい場合があります。ベンチマークだけやっているとVRAM不足はわからないポイントです。
広大なオープンワールドを最高時速400km/hオーバーで駆け抜けるタイトルなので、安定した描画のために広範囲の地形を読み込んでおく必要があります。
そうすると、映像用のメモリであるVRAMの消費量も当然高くなります。
例えば、私のRTX 3070 Tiでは8GBのメモリを搭載しているのですが、画質設定をエクストリームにするとFHD(1920x1080)でも、VRAM8GBでも不足するという警告が出ました。
Forza Horizon 5が単体で利用しているVRAM量はエクストリームだとFHDでも7GBを超えてきます。そして、システム全体では8GBを超えることがあります。
つまり、「どのグラボなら何fps出る」という話以前に、FHDでも最高画質でVRAM不足が出ないようにするなら、VRAM 10GB搭載のRTX 3080が必要なのが現状です。
4K解像度になると、FH5単体で7.8GB、システム全体で9GBほどの使用率になりました。RTX 3080でも他のソフトを立ち上げる余裕はまずなかったり、立ち上げていなくてもVRAM不足になる可能性はあります。
なお、VRAMが不足すると引っかかりが発生したり、テクスチャ周りに異常が発生するおそれがあります。余裕があるのはRTX 3080 Tiからでしょう。
私は以下のRTX 3080搭載機種でForza Horizon 5をテストプレイしていましたが、VRAM不足の警告が出ることは4Kでもありませんでした。
「環境テクスチャクオリティ」で調整すると良い
RTX 3070 Ti以下のVRAM8GB搭載のグラフィックボードでプレイするには、エクストリームをベースに「環境テクスチャクオリティ」設定で画質調整をすると良さそうでした。
こちらがエクストリーム設定から環境テクスチャクオリティを「高」に下げた画面です。エクストリームと比較すると、VRAM使用量が1GBくらい削減されて、RTX 3070 Tiの場合はWQHDでも4Kでも安定して遊ぶことが出来ました。
若干時間帯が違うので色味が異なりますが、背景のテクスチャの品質という意味では最低限の劣化に留められると思います。
とはいえ、テクスチャがややボケた感じになるのは否めません。
環境テクスチャをこだわりたいかどうかで、VRAM8GBのRTX 3070以下にするか、VRAM10GBのRTX 3080にするかの分かれ目となるかと思います。
VRAM不足を恐れずにとにかく最高画質を目指したい場合はRTX 3080以上がおすすめです。
Forza Horizon 5 推奨PC
サードウェーブのGALLERIAシリーズでは、Forza Horizon 5 推奨パソコンを販売開始しています。
Forza Horizon 5 推奨パソコン GALLERIAシリーズは、Forza Horizon 5 の推奨環境を満たし、当社独自の性能基準を満たした、特におすすめのパソコンです。
この中から、画質設定や用途に応じたPCをチョイスすると、以下のようになります。
【FHD~4K】エクストリーム設定に対応できるRTX 3080
Forza Horizon 5 推奨ゲーミングPC GALLERIA ZA9C-R38
- OS:Windows 10 Home
- CPU:Core i9-11900K
- グラフィック:GeForce RTX 3080 10GB
- メモリ:16GBメモリ 3200
- ストレージ:1TB Gen4 SSD + HDD 無し
- 参考価格:339,980円(税込)
VRAM10GBを搭載したRTX 3080を搭載しているモデルで、CPUもパワフルなi9-11900Kを搭載しています。エクストリーム画質に耐えられる性能を持っています。
Forza Horizon 5は2021年中のゲームでもかなり要求するPC性能が高いゲームであり、このPCならば他のどのゲームも問題なく遊べるでしょう。
【FHD~WQHD】エクストリームからちょっと落とすくらいで遊べるPC
Forza Horizon 5 推奨ゲーミングPC GALLERIA XA7C-R36T
- OS:Windows 10 Home
- CPU:Core i7-11700
- グラフィック:GeForce RTX 3060 Ti 8GB
- メモリ:16GBメモリ
- ストレージ:1TB NVMe SSD + HDD 無し
- 参考価格:209,980円(税込)
VRAM8GBのRTX 3060 Tiは、FHD~WQHDくらいの解像度で、エクストリームよりちょっと画質を落とすくらいで遊べるPCになります。
Forza Horizon 5が高画質で出来るゲーミングノートPC
Forza Horizon 5 推奨ゲーミングPC GALLERIA UL7C-R37
- OS:Windows 10 Home
- CPU:Core i7-11800H
- グラフィック:GeForce RTX 3070 8GB
- メモリ:16GBメモリ
- ストレージ:1TB NVMe SSD + HDD 無し
- 参考価格:219,980円(税込)
当サイトでも実際にテストをしたPCで、ゲーミングノートPCとしてこれまでで一番満足度が高い1台でした。
どこでも持ち運んでゲームが出来る利点はデスクトップにはない魅力です。
おっさんゲーマーおすすめPC
GALLERIA ZA7R-R38T
- OS:Windows 10 Home
- CPU:Ryzen 7 5800X
- グラフィック:GeForce RTX 3080 Ti 12GB
- メモリ:16GBメモリ
- ストレージ:1TB NVMe SSD + HDD 無し
- 参考価格:379,980 円(税込)
RTX 3080の上位となる、RTX 3080 Tiを搭載したPCです。4Kでゲームをしつつサブディスプレイでなにかする、といった、ヘビーな使い方をする人も安心して使える12GBのVRAMが特徴です。
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