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【黒い砂漠】「RTX 4070 Tiなら240fps出ますか?」について

   

黒い砂漠で戦闘重視のプレイをする場合、画質を下げて高いフレームレートを狙う設定をする方も結構いらっしゃるかと思います。

今回、i7-13700F & RTX 4070 Tiを搭載したGALLERIA XA7C-R47Tをサードウェーブさんにお借りしたんですよね。

RTX 4070 TiはVery Lowで240fps張り付けますか?」という質問もいただいたので、レビューついでにざっくりチェックしておこうかなと。それでは対戦よろしくお願いします。

CPU:i7-13700F
GPU:RTX 4070 Ti 12GB
メモリ:16GB DDR4
ストレージ:1TB(Gen3) NVMe SSD

高fpsには「CPU」が大事ですよ

RTX 4070 Tiの話に入る前に、CPUの話をさせてください。

ゲーミングPCというとグラフィックボードに注意が行きがちですが、低画質ハイフレームレートのゲームプレイなどを狙う際にはCPUの性能が重要です。

黒い砂漠に限らず、VALOみたいなFPSなどもそうなんですけど、一定のところからはGPUが遊ぶようになり、CPUやメモリの勝負になります。

上記のページでも、4Kや2560x1440(WQHD)ではGPUの型番通りに並んでいるのに対し、1920x1080(FHD)では必ずしもそうではないですよね。RTX 4090がRTX 4080に負けるどころか、RTX 3080にも負けたりしています。テスト自体が手動なので多少の"ゆらぎ"はあるのは事実ですが、なんとなく「フレームレートが変わらなくなってくるライン」が見えるのではないでしょうか。つまりそれが、CPUが限界に近くなってきているライン(=CPUバウンド)というわけです。

Cinebench r23 マルチスレッドテスト

今回のテストでは、最新のCPUシリーズであるi7-13700Fを使用しています。このCPUはTDP 65Wでミドルハイグレードに位置しています。

マルチスレッド性能としては「普通」な感じですが、先代のi7-12700と比べると格段に性能は良くなっています。UEFIからPL1の制限を65Wから上げれば下表のようにググッと伸びますが、今回はとりあえず定格の結果を載せます。

i9-13900K
24C/32T
38504
i9-13900KF
24C/32T
38390
i9-12900K
16C/24T
27578
i7-13700F(テスト機)
16C/24T(PL1=250W)
27047
i7-12700K
12C/20T
22879
Ryzen 9 5900X
12C/24T
21087
i7-13700F(テスト機)
16C/24T
20591
i7-12700
12C/20T
16139
i5-12400
6C/12T
11480
Ryzen 5 5600X
6C/12T
9696

Cinebench r23 シングルスレッドテスト(当サイト調べ)

ゲームで重要になるシングルスレッド性能としては、12世代上位クラスの12900Kとほぼ同等かそれに近い性能を発揮しています。

i9-13900K
24C/32T
2257
i9-13900KF
24C/32T
2234
i7-13700F(テスト機)
16C/24T
2030
i9-12900K
16C/24T
2000
i7-12700K
12C/20T
1952
i7-12700
12C/20T
1907
i5-12400
6C/12T
1718
Ryzen 9 5900X
12C/24T
1598
Ryzen 5 5600X
6C/12T
1497

 

今回はなるべくCPUの性能を引き出すため、UEFI(BIOS)からi7-13700FのHTTを切り、Pコアを8コア8スレッド化して動作をチェックしてみました。

Eコアは切ってません。Eコアはブラウザ動かしたり裏方の仕事させておくのに使うかと思うんで。PL1も65Wのままです。

1920x1080 / High : Very Low / エルビアサウニール狩りテスト

テクスチャはHighで、画面品質はVery Lowでテストしました。

これは理由があって、過去のテストではテクスチャ設定をLowに下げると全体的にカクツキが増えたためです。なんでだろうな、VRAMの制限とかしてるのかな?

テスト中のフレームレート

今回のテーマは「240fps張り付けますか?」とのことですが、残念ながら「240fps張り付き」は無理です。平均値は239.49fpsでした。

RTX 4070 Ti 使用率

RTX 4070 TiのGPU使用率もそこまで高くありませんが、Very Lowでも瞬間的にガッと行っている時もあるんですね。

i7-13700Fの使用率 (Pコア)

次にCPU使用率(Pコア)です。今回はCPU5とCPU6に負荷が集中している点に注目してください。

CPU 平均使用率
CPU1 28.5946
CPU2 27.2766
CPU3 21.1668
CPU4 24.4380
CPU5 58.9172
CPU6 58.5579
CPU7 23.3985
CPU8 38.4713

動作も興味深く、CPU5と6が交互に高まってます。この2コアに処理が集中しているけど、他のコアも使ってないわけじゃなくて、25%~40%くらいは使っている感じ。この面白い形状はおそらくIntel Thread Directorが働いて最適化しているためだと思います。

CPU2が3秒くらい100%になっていましたが、フレームレート自体には特に影響していません。

1920x1080 / High : リマスター / エルビアサウニール狩りテスト

続いてリマスターモードでの動作も見てみましょう。

フレームレート

Very Lowのグラフは青のまま残し、リマスターを赤線にしてみました。

平均204.2fpsとVery Lowより下がりますが、リマスターでも十分高いフレームレートを保っていると思います。

RTX 4070 Ti 使用率

GPU使用率は当然Very Lowより高くなりますが、多くのところで80%くらいなのでまだCPUが主なネックになっている感はあります。時々ガツっと低下しているところでは瞬間的なフレームレートの低下(いわゆるカクつき)が発生しています。リマスターはポストエフェクトの関係なのか、瞬間的な重さが出ちゃう場面がそれなりにあります。Very Lowならまったくカクつかないというわけでもないんですけどね。

i7-13700Fの使用率 (Pコア)

CPU 平均使用率
リマスター VeryLow
CPU1 35.8927 28.5946
CPU2 32.5273 27.2766
CPU3 27.0522 21.1668
CPU4 31.0943 24.4380
CPU5 63.5754 58.9172
CPU6 63.0191 58.5579
CPU7 30.4591 23.3985
CPU8 47.4571 38.4713

CPUについてはやはり5と6が使ってますね。

上図はリマスターの各CPUコア使用率です。Very Lowの時よりも全体的にCPU使用率がアップしています。リマスターではVery Lowよりも遠景まで描いたりしますので、そういった影響があるものと思われます。

まとめ

  • 今回のテストだと、Very Lowでも「240fps張り付き」はキツかった
  • とはいえ「平均240fps」には迫った
  • RTX 4070 Ti自体はリマスターの狩りで200fpsくらい出せる力を持っている(もちろん場所や状況による)

Very Lowでは平均としては240fpsに近いフレームレートが出ていました。CPUやメモリなどが良ければもっと伸びるのは間違いないです。(この後13700FのPL1盛ったら30fpsくらいは伸びた)

そして、リマスターでも平均200fpsを超える高いフレームレートが出るのは、さすがRTX 4070 Tiという感じでした。

RTX 4070 Ti搭載PCについての評価

i7-13700 & RTX 4070 Ti:コスパ重視モデル

CPU:i7-13700F
GPU:RTX 4070 Ti 12GB
メモリ:16GB DDR4
ストレージ:1TB(Gen3) NVMe SSD

今回のレビュー機。リマスターにおいてもGPU性能をかなり引き出していたと思いますし、約30万円ですから一般的な感覚からすると高級機に入ると思います。CPUクーラーやストレージなど「最高でなくてもええか」というところを無理なく削った感じで、バランスが良い仕上がりだと思います。

CPUについては、120mmサイドフロー空冷でこれほどの能力を出すのですから大したもんです。「簡易水冷は液漏れが怖い」という人もいるじゃないですか。そうなるとやっぱり空冷が安心ですよね。メンテナンス性もいいですし、一般の人はこれで十分戦えると思います。

上図はi7-13700Fの消費電力です。負荷がかかって短時間はガガッと瞬間的に100W級の電力を食って能力を発揮しますが、それ以降は基本的には65W前後の消費電力で動くように設計されています。このため、CPU温度もだいたい70℃以内で運用でき、サイドフロークーラーで実用上全く問題ありません。

4Kでプレイも可能

砂漠の4Kリマスターも動きます。サウニールで狩りをした限りですが平均は60fpsを超えたので、4K60fpsで満足できる人ならアリ。

なお、4KではGPU使用率もほぼ100%で、GPUが270Wくらいを消費し、PC全体で420Wくらいで動作していました。RTX 30世代のハイエンド機の時点で500W超えてましたので、今のPCとしては消費電力は決して多い方ではないです。

また、別ゲーですみませんが、話題の「ホグワーツ」が満足にレイトレONで動くのもRTX 4070 Tiくらいからだと思います。将来性もあるPCだと思います。

 

「ほな、このくらいのスペックでええか」という方に執筆現在おすすめしたいのは、↓のraytrek 4Cです。

執筆時点でPC本体が2万円ほど安く、5000円引きクーポンなどもあります。ケース構造もいいですよ。(同ケースのRTX 4090搭載機によるレビュー)

CPU:i7-13700F
GPU:RTX 4070 Ti 12GB
メモリ:16GB DDR4
ストレージ:1TB NVMe SSD

i7-13700KF & RTX 4070 Ti:上位モデル

「CPUバウンドになるならもうちょいパワフルなCPUを積みたいぜ!」

そんな方向けには、CPUやメモリ、ストレージを増強した上位モデルとしてZA7C-R47Tがあります。

CPU:i7-13700KF
GPU:RTX 4070 Ti 12GB
メモリ:16GB DDR5
ストレージ:1TB(Gen4) NVMe SSD

 

搭載簡易水冷CPUクーラーのイメージ

i7-13700Kを搭載する形となり、マルチスレッド性能がアップします。CPUはTDP 125Wとなり、消費電力や発熱も増えるため、CPUクーラーも240mm簡易水冷にアップグレードされます。

黒い砂漠もなんやかんやでマルチスレッドを使いますので、つよつよCPUによるフレームレートの伸びしろはあると思います。

CPU:i7-13700K
GPU:RTX 4070 Ti 12GB
メモリ:16GB DDR5
ストレージ:1TB(Gen4) NVMe SSD

これもraytrekの同スペックPCの方が安く、5000円引きクーポンなども使えます。

 


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